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ライヴレポート

miwa

miwa spring concert 2014“渋谷物語 ~完~” 2014.03.08(SAT) at 国立代々木競技場第一体育館

(撮影/佐藤薫 ※写真は9日の公演のものになります)

デビューから4年で“渋谷物語 完”。
——そして、新たな“miwa物語”が始まる

 今から4年前に、『don't cry anymore』でデビューしたmiwa。当時はまだ大学に在学中で、学生とプロのミュージシャンの二足のわらじを履いて懸命に前だけを見て突っ走っていた。そんな彼女がデビューライヴを飾ったのが、渋谷にある老舗ライヴハウス「eggman」だ。その4年後、歩いてほんの数分しか離れていない、だが、彼女いわく“近くて遠い場所”である代々木第一体育館2デイズを、たった1人で満員にする日が来るとは――。

 開演前はmiwaがリスペクトするシェリル・クロウのナンバーで観客をお出迎え。そんなところにも彼女のこれまでの歩みを感じずにはいられない。17時7分。客電が落ち、暗闇の中に足音だけが響き渡った。そして…(!)、メインステージではなく花道の先のセンターステージに、miwaはたった1人で姿を現した。愛器を抱えてデビュー曲を弾き語る簡素な幕開けだが、力強い歌声はそれだけで十分説得力がある。歌い終わるやいなや大歓声の渦となり、笑顔をいっぱいに浮かべたmiwaが「行くぞ、代々木!」と号令を発し、一気にヒートアップ。バンドメンバーが待つメインステージへと走って戻りながら、ポップなアップチューンで2ndシングル「リトルガール」を歌いながら嬉しそうに手を振るから、ファンだって負けてはいられない。彼女の歌と心に自らの呼吸を合わせようと必死に手を挙げ、大声を張り上げて間の手を入れていた。

 出発点ともいえる2曲の後は、最新シングルのカップリング曲「キットカナウ」で一番新しい彼女を魅せた。受験応援ソングとしてCMでも使われたせいか、会場全体をほのかな桜色のライトが覆い一気に幻想的なムードに。新旧の楽曲を織り交ぜた選曲ができるのも、miwaがアーティストとしてキャリアを重ねて来たからこその演出だ。

 冒頭3曲で会場がすっかり熱気に包まれたところに、「こんばんは! miwaです。今日は最後まで一緒に盛り上がりましょう。みんな、踊れる?」と、ハードなロックチューン「FRiDAY-MA-MAGiC」でさらに火に油を注ぐ。低音部分ではシャウトを響かせ、高音では伸びやかに歌い上げるなど、この人の歌声はどんな音域でも厚いバンドサウンドに負けない強さが大きな魅力だ。

 中盤では、「40m先にあるセンターステージで、女子3人だけで歌います」と宣言し、コーラスアコースティックパートを展開。ステージ上に黒く三角形が彩られていたのだが、「この三角形は実はデビューライヴをしたeggmanのステージと同じ広さです。こんな小さなステージでバンドメンバーと立っていたなんて信じられない」と、当時を振り返り感慨に耽る場面も。「ライヴハウスでは無理ですが、今日は少し高くなります」と笑いながら、miwaの立つ位置だけ舞台がせり上がった。これは演出というより、小さな歌姫を見逃さないためのmiwaからの優しい心配りといったところ。「ホイッスル ~君と過ごした日々~」「friend ~君が笑えば~」、そしてデビューライヴでも披露したという遠距離恋愛ソング「めぐろ川」をアコースティックでしっとりと歌う背景では、彼女が渋谷で立ってきた各ライヴ会場での映像が映し出された。あどけなくも希望に満ちたデビューライヴからSHIBUYA-AX、そして渋谷公会堂とキャパが大きくなるのと並行して、彼女のプロ意識もどんどん強くなっていったのだろう。愛らしさは変わらないが、月日を重ねるごとに表情が凛々しくなっていく様がとても印象的だった。

 ノイジーでヘヴィな「hys–」で後半戦に突入。「後半もまだまだ盛り上がってくれる? 盛り上がらないなんて、ア・リ・エ・ナ・イ!」というフリでライヴの定番人気曲「ありえない!!」へとなだれ込む。この曲や「again×again」はいわばタオル曲で、観客もここぞとばかりにぐるぐるとタオルをぶんまわし、日頃のフラストレーションを思いっきり発散できる。「ミラクル」ではミュージック・ビデオでmiwaも踊った振付けを会場が一体となってダンス。意外に難易度の高い振りにも関わらず多くのファンが一緒に踊り、楽しんで会場の一体感がより増したように感じた。

 まさにクライマックスというとき、クールなシンセサイザーのイントロが流れ、会場からは「ウォー!!!」と大歓声が再びわき起こった。彼女のマイルストーンともいえる1曲「ヒカリへ」は、どんな場面でも空気をがらりと変えてしまうオーラを持つナンバーだ。ジャケット写真でも手にしていたフライングVを久しぶりに抱えたmiwaの姿は、どこか近寄りがたく感じられたほど。それほど今の彼女は煌めいているのだろう。そして、「最後に私にとって大切な曲です」とひとこと述べて、胸キュンのバラード「片想い」で本編を締めくくった。

 もちろん、これで終わるはずはない。熱狂的なアンコールの声に誘われて、Tシャツとポニーテール姿でmiwaが再びステージに降臨。「今日来てくれたみんなのために新曲を用意しました。宇宙初公開です!」と新曲「Let me go」をプレゼント。自分の道を進もうという力強いメッセージに心励まされる、旅情誘うスケールの大きなナンバーで日本テレビ系列『ウーマン・オン・ザ・プラネット』のテーマソングになるという。演奏を終わった途端に「あ~、緊張した。ねえ、新曲どうだった?」とにっこり。こんな飾らない素顔が見られるのもまたライヴの楽しみだ。

 「代々木の皆さん、まだまだ行けますかー?」と再びmiwaからの“一緒に騒ごう”のお誘いがかかり、会場は再び熱狂の渦の中へ。「デビューライヴの時から、この近くにはライヴハウスやホール、アリーナがあって、いつか全部立って制覇できたらいいなと思っていて、それを私は勝手に“渋谷物語”と呼んでいました。今回、皆さんのお陰で“渋谷物語”は完成しました。ありがとうございます! miwa物語はこれからも続きます。みんなと夢を叶えていきたい」。まっすぐな瞳でまっすぐに想いを伝えたmiwa。翌9日には、2015年公開予定の映画『マエストロ!』のヒロインとして演技に初挑戦するとサプライズ発表するなど、まだまだmiwaのチャレンジは終わりそうにない。彼女の音楽への真摯な姿勢と限りない愛情、そして探究心が尽きない限り、miwaを巡る物語はこれからもきっと紡ぎ続けられるに違いない。
(取材・文/橘川有子)

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SET LIST

  • 1. don't cry anymore
  • 2. リトルガール
  • 3. キットカナウ
  • 4. FRiDAY-MA-MAGiC
  • 5. Chasing hearts
  • 6. Faraway
  • 7. オトシモノ
  • 8. 441
  • 9. ホイッスル ~君と過ごした日々~
  • 10. friend ~君が笑えば~
  • 11. めぐろ川
  • 12. Delight
  • 13. hys-
  • 14. ありえない!!
  • 15. It's you!
  • 16. ミラクル
  • 17. Faith
  • 18. again×again
  • 19. ヒカリヘ
  • 20. 片想い
  • <アンコール>
  • 1. Let me go(新曲)
  • 2. chAngE
  • 3. 春になったら

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