(ワシントン 22日 中央社)米共和党のダナ・ローラバッカー下院議員は20日、台湾との国交回復などを米政府に提言する決議案を提出した。決議案では、米国の「一つの中国」政策には欠陥があるとし、これに代わって現状に合った「一中一台(一つの中国、一つの台湾)」政策をとるべきだと指摘した上で、台湾を主権独立国家と認めるよう呼び掛けている。


決議案では、台湾が北京当局による統治をこれまで一度も受けていないことや中国共産党が台湾の国際組織への参加を妨害し続けていることに言及。米国がとっている「一つの中国」政策は時代遅れであり、台湾が半世紀以上にもわたって独立主権国家として存在しているという事実を反映していないと指摘した。台湾との国交正常化のほか、台湾の国連機関への参加などを積極的に支持するよう米政府に求める内容なども盛り込まれた。

ローラバッカー議員は、台湾を支持する米議員のグループ「台湾連線(台湾コーカス)」の発起人の1人。

外交部(外務省)の陳慧蓁・北米司副司長は21日、同部定例報道説明会に出席し、同決議案について駐米代表処(大使館に相当)を通じて今後の動向を注視するとの考えを示した。政府は今後も米国の議会や行政機関と連携を図り、台米関係の強化を進めていくと語った。


米国は1979年に中華人民共和国と国交を樹立し、中華民国とは断交した。同年、断交後の台米関係のあり方などを定めた米国の国内法「台湾関係法」を制定し、台湾との交流を続けている。

(江今葉、侯姿瑩/編集:楊千慧)