片岡鶴太郎のヨガへの傾倒が話題だ。かつて65キロあった体重は43キロまで減り、インド政府公認のプロフェッショナルヨガ検定にも合格した。
(日本で26人しか取得者がいないという)。
その変貌ぶりは、8月5日放送の『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)でもたっぷりとイジられた。現在の体型ではSサイズのパンツでも大きいため、3歳児用を着用しているという。

ボクシングのプロテストを受験


片岡にはヨガ以外にも傾倒の歴史がある。郷ひろみ、近藤真彦などのものまね芸で知られた片岡の生活に変化が訪れるのは1988年。

「今までの自分が嫌になった」とボクシングのプロテストを受験し、すでに年齢制限を越えていたが、試合には出場しない特例付きで合格した。それ以来、鬼塚勝也や畑山隆則の試合にセコンドに立つ姿がテレビで見られるようになる。


芸術にも目覚めた片岡鶴太郎


さらに同時期には『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で共演したタモリの影響や、ドラマで版画家の棟方志功を演じたことがきっかけとなり、芸術にも目覚める。
「いいとも」で絵を披露した際には、それを見た世界的な画家の横尾忠則から、自分の絵と交換したいと問い合わせの電話がかかってきたというほどの腕前だ。

以降、水墨画、陶芸、書道などを幅広く手がけ、湘南の江ノ島や草津温泉などに美術館を持つまでになる。

かつては“イジられキャラ”だった


芸人としての片岡は今で言えば“イジられキャラ”だった。『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)で熱いおでんを無理やり食べさせられる“おでん芸”は有名だろう。

そのため、ボクシングや芸術をはじめた片岡は、これまでのお笑いでのキャラとのギャップが大きく、往年のファンからすれば「どうかしてしまったのか」と思わずにはいられなかった。さらに、同業者からも心無い批判を受けることもあったという。


とはいえ、片岡は番組でビートたけしや明石家さんまといったお笑い界のレジェンドと共演したことで、自分の能力の限界を感じ、新たな歩むべき道を模索していたとも言える。

それでも、片岡はお笑い芸人を廃業したわけではない。「めちゃイケ」ではヨガへの傾倒ぶりをイジられていたことからわかる通り、芸術家となっても偉ぶることはなく、自分が笑われることはいとわない。
こうして見ると、彼の根っこの部分は変わっていないのだろう。

※文中の画像はamazonより鶴太郎流墨彩画を描く (NHK出版DVD+BOOK)