1978年のスタートから、今年で40回目を迎える日本テレビ系の『24時間テレビ 愛は地球を救う』。明日放送される同番組の番組パーソナリティーは、櫻井翔(嵐)、小山慶一郎(NEWS)、亀梨和也(KAT-TUN)。
15年連続でジャニーズタレントが起用される形になった。

とはいえ、グループを越えた組み合わせは初であり、個性が違う3人がどのように番組を盛り上げるか、各グループのメンバーがどう関わるか注目されている。

ジャニーズ初パーソナリティーは6人のSMAP


日本テレビといえば、ジャニーズのなかでも特に嵐、TOKIOと蜜月関係にあるといえるだろう。
その一方で、SMAPはフジテレビと太いパイプがあるイメージだが、ジャニーズで最初に『24時間テレビ』の番組パーソナリティーに抜擢されたのは、1995年の森且行が在籍していた当時のSMAPだった。

番組パーソナリティーが決まったときの記者会見会場で、SMAPのうちわを振るファンに対し中居正広が「今はそういうときじゃないということをわかっておいてください」と注意したとか。アイドルとして人を楽しませるプロであっても、チャリティーという番組の趣旨に対して筋を通す中居の姿勢は当時からぶれていないようだ。

この年、番組内企画の「100通の手紙」として、メンバーそれぞれが誰かにむけて手紙を書いて披露するシーンがあった。
中居は長兄に向けた手紙を読み上げ、兄が家を出たときの気持ち、寂しいと言葉にできなかったことを告白し「また家族5人で1つのテーブルを囲んで食事がしたい」と結んだ。
男3人兄弟の末っ子である彼の、寂しがりやで家族思いな一面が垣間見られた。

2005年は草なぎ・香取コンビで歴代最高視聴率を記録


SMAP全員でパーソナリティーを務めたのは1995年の1回のみだが、10年後の2005年には草なぎ剛と香取慎吾の“しんつよ”コンビが担当した。
絵画やイラストが得意な香取がTシャツをプロデュースし、それまで黄色かオレンジのみだった24時間チャリTシャツを白・黒・黄・赤・青の5色展開に。「チャリティーに参加する想いを一日で終わらせないためにも、放送日以降もどんどん着て欲しい」という香取の気持ちからデザインされたもので、黄色は大地、白は水、黒は宇宙、青は空、赤は太陽を表しているという。

「チャリティーは継続することが大事」というSMAPの思いは当時も今も変わらない。

1995年に起きた阪神・淡路大震災直後の『ミュージックステーション』では、ブラックスーツで『がんばりましょう』を披露。
2011年の東日本大震災では、震災直後から昨年末の解散まで冠番組『SMAP×SMAP』内で被災者への支援金を呼びかけ、『東日本大震災復興支援財団』の発起人としてもグループの名を連ねている。また、公に発言することはないが、それぞれのメンバー自身も多額の義援金を寄付していたことが明らかになっている。

2005年の『24時間テレビ』はメインパーソナリティーの草なぎと香取だけでなくSMAPメンバー全員が武道館に駆けつけ、スペシャルライブも行っている。2003年以降は毎年ジャニーズタレントがメインパーソナリティーを務めているが、この年の視聴率は19.9%で、番組の歴代最高視聴率。この記録は、いまも破られていない。


数字を見ても、その活動を見ても、SMAPがどれほど老若男女に幅広く愛されていた稀有な国民的アイドルだったかがわかるだろう。再び5人が揃ってメディアに出る日は、いつやってくるのだろうか。

(佐藤ジェニー)