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1960〜70年代の野外フェスティバルにおける「トイレ考」

『フォーク黄金時代』で書かれていた中津川フォークジャンボリーにおける「トイレ考」

2007年の今年から、いわゆる「団塊の世代」が60歳に到達し始めるということで“団塊世代”をターゲットにしたモノや企画があちこちで取りざたされている。

彼らが青春時代を過ごした60年代、70年代の音楽にも再びスポットがあてられ、懐かしい歌手の姿をテレビや雑誌で見ることが多くなった。
先日偶然にも『フォーク黄金時代』という本を見つけた。ヤング・ギター誌の1968年6月号から1978年12月号、増刊号の記事をそのまま復刻したもので、帯には「1969〜1978 時代を唄った123人」とあった。
吉田拓郎や長谷川きよし、高田渡といった人々の名前が並んでいる。

それぞれのアーティストに対する評価も今とはちょっと違っていたりするので、読んでいてそれなりに「へぇ」と思うところもあったりしてなかなか面白い。
でもこの本の中でひときわ面白かったのが「中津川フォークジャンボリーレポート」。

「中津川フォークジャンボリー」は、岐阜県恵那郡坂下町(現在の中津川市)にある椛の湖(はなのこ)の湖畔で、1969年から1971年にかけて3回開催された日本初の野外フェスティバルだ。フォークを語る上、時代を語る上で避けて通ることはできないシンボリックな一大イベント。遠藤賢司、岡林信康、高田渡は第1回から第3回まで出演。

2万人から2万5000人もの人が集まったという第3回にはあがた森魚とはちみつぱい、浅川マキ、五輪真弓、加川良、かまやつひろし、カルメン・マキ、ガロ、クライマックス、斉藤哲夫、友川かずき、友部正人、中川イサト、なぎら健壱、長谷川きよし、はっぴいえんど、日野皓正クインテット、ブルース・クリエーション、などなどそうそうたる顔ぶれが出演している。

この本のレポートは1971年となっているので、3回目のフェエスティバルについてのものなのだが、「中津川あれこれ=中津川トイレ考」となっている。
トイレの前が長蛇の列だった、集まった人数に対してトイレが少なかったということが、「制度」とか「解放」とかなにやらとてもややこしい表現で書かれている。
要約すると、便利なトイレは都市や学校や家庭のような「制度」。その「制度」から抜け出してここに集まったのに、人々は長蛇の列を作って便利な「制度」というトイレを使おうとしている。それはおかしい。なぜみんな山中ふかく分け入ってひと思いに野糞、立小便をしないのか、と……。

コンサートに行ったけどトイレが少なくて大変なんだよね、わっはっは、みたいな話でなく、こういう論理展開になるのがやはり時代なのか。

ちなみにアエラの臨時増刊(2006/4/5号)『AERA in FOLK』の中津川フォークジャンボリーについて書かれた記事中のトイレ写真のキャプションには、「手作りトイレ。常に不足しており参加者はやむを得ず周囲の田畑に“肥料”を撒いた」とあった。
どうやらみんながみんなトイレに長蛇の列ではなかったようですが、野糞や立小便をしたとしても、それは「自己解放」というよりは「やむを得ず」というのが本当のところなのかもしれません。
(こや)

2007年7月15日 00時00分

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