この超大作、あの話題作。あれどっかで見たような?
ハリウッド作の映画ってどれも似ている気がするんですけど……??
それは気のせいなのか、という長年の素朴な疑問に挑んでみた。
そんな唐突な質問に答えてくれたのはハリウッドの映画学校で脚本を教えている田中靖彦先生。

「ハリウッド映画の多くの作品は似ていて当然なんです」と、あっさり。
「なぜなら、ハリウッドの脚本にはフォーマットがあり、映画制作のプロたちはほとんどがそのフォーマットを身に付ける授業を大学やフィルムスクールで受けているからです」

こ、公式ですか……。
「だから、その方程式に当てはめて作るので、似てしまうのは仕方がないのです」
ハリウッドの映画の歴史の中で際立っているジョージ・ルーカスなどは、大学を出てヒット映画を作った代表格。あの『スター・ウォーズ』シリーズや『未知との遭遇』もその方程式によって成り立っているのだとか。

ハリウッドでは脚本化育成の方法も日本と違い、年数をかけてうまくなるというような修業形式をとっていないそう。

「テニスの素振りのように最初に形を作る方法を教えてしまうので、どの映画も似てきてもおかしくない。アメリカのような多国籍な人種のいる国では、誰にでもわかりやすいストーリーを作らなければいけないため、開発された技術なのです」と田中先生。

もちろん、「ストーリーのパターンはひとつだけでなく、ラブストーリーやヒーローストーリーなど、ジャンルによっていろいろ分かれますが、基本はひとつ。それを覚えてしまえば格段にお話づくりはうまくなる」と断言。
映画をあくまで学問として分析しつくされているところが、映画大国アメリカならではですね。

なんでも最先端の映画人は、日本でも開講されているこの授業を受けているとか。
昨夏大ヒットしたあのアニメ大作の制作委員会の方も参加したとの情報も。
もしかしてあのヒットの裏にはハリウッド式が潜んでいたのかも?!
(カシハラ@姐御)