当たり前だけど、BD-R(書き込めるブルーレイディスク)やDVD-Rなど、光ディスクの記録面を素手でつかむのは良くない。指紋がついて、最悪書き込めなくなる。


でもこれが、意外と守られていないらしい。最近は指紋がついても脂が目立たなくなるよう、記録面が加工されてるディスクもあるけど、安心しちゃいけない。
BD-RやDVD-Rなどを開発しているメーカーの方も言う。
「書き込むときエラーになって困ったという相談は多いんですが、その原因は指紋やホコリということが結構あります。特に指紋ですよね、多いのは」

で、本題。実はエラー以上にやっかいな場合があることを、ご存知だろうか。

「指紋がべったりついていたり、完全に汚れていて、機械がエラーを出してくれればまだいいんです。問題は、エラーにならない“少し汚れている状態”のまま、記録できてしまったときなんです」

一体どういうことなんだろうか?
「BD-RやDVD-Rは、盤面にレーザー光を当てることで記録しています。何の汚れもなければ、記録部分に100%の光で書き込めますよね。でも傷や汚れがあって、記録部分に光が届かなかった場合、レコーダーは書き込みに失敗して、エラーになることがあります。ただ、これはまだいいんです。コピーワンスの番組でなければ、別のディスクに入れ替えて、再び書き込めばいいわけですから」

問題はここから。

「それが“少し汚れている状態”ですと、記録面に例えば60%の光しか届きません。ですが、レコーダーは“書き込みに成功した”と判断するので、エラーなく作業を終えます。ハッキリと記録されていないのに、何事もなかったかのように書き込みを終えてしまうんです。すると、後日再生したとき、画面にモザイク部分ができてしまったり、最悪読み取れなくなることがあります。記録が薄い部分に、さらに指紋やキズがついてしまうと、特にそうなりますね」

読み取りのときに指紋がついてるのは、拭き取ればなんとかなる。でも書き込みのときに指紋がついてて、きっちり書き込めてないと、あとから拭いたってもう遅い。
レコーダーやディスクの性能にもよるけれど、書き込むときこそ、注意した方がいいのは確かだ。

「ちなみにほんのちょっとのホコリなら、極端な話、レコーダー内のディスクの回転で落ちることもあります。指紋のような汚れの方が、より注意が必要ではないかと思います」

指紋がちょっとついててもいいや、なんて思ってたアナタ、大切な映像を残したいなら、気をつけた方がいいですよ。
(イチカワ)