季節はずれの提灯? ではなく、このお祭りグッズのような光り物は、太陽エネルギーで光るソーラーランタン。日中、屋外に吊るして充電しておけば、電源につながなくても光を放つ、とってもエコな優れもの。
今日はこちらをご紹介しよう。

太陽電池グッズといえば、気になるのはそのパワー。「ソーシャル・デザイン・マーケット」を担当する「Think the Earth」プロジェクトの谷口さんに、実力のほどを聞いてみた。

「晴れた日に直射日光を十分に当てれば、けっこう光りますよ。光源としては厳しいかもしれないですが、キャンプの夜などに光の演出で使うには十分です」

説明書によると、充電時間4~7時間で最大7時間光り続けるとのこと。おしゃれなだけでなく、なかなか実用性がありそうだ。


さらに随所に、“使える”グッズのための工夫が見られる。主に屋外用に開発されており、表面はナイロン素材でできているため、雨や夜露にぬれても平気。ソーラーパネルの裏側にある充電池は交換可能だし、光源はLED照明を使用している。このため、長寿命が長いのはもちろんだが、熱を発しないので、家の中や、狭いテントの中でも安心、安全だ。部屋で間接照明として使うのもいいが、谷口さんのオススメはカマクラの中で使うこと。雪の中で提灯がぼわーっと光るなんて、とってもムーディーな雰囲気が楽しめそうだ。


実際に私も自宅の庭で充電、夜に光らせてみた。LEDの持つ寒色系の光とカラフルな色合いが、日本の提灯とは違うポップな雰囲気を醸し出し、ちょっとしたご近所の人気者に。庭のイルミネーションで人と差を付けるのにもよいかもしれない。

さて最後に、意外な事実を。ソーラーランタンの箱には、「Born in the U.S.A.」の文字が。そして正式名称は『Soji Solar Lantern(ソージ・ソーラーランタン)』そう、アメリカ製なのだ。
一瞬驚いたが、私はこれで、庭で感じた“ポップ”な雰囲気に合点がいった。少し強めの蛍光発色は、やはり日本古来の美感覚とは少し違うのだ。でも日本の提灯にインスパイアされたことは確実。日本の伝統品である提灯をここまで進化させちゃうアメリカ人のクリエイティビティは、やっぱりスゴい、と思う。

ポップに、そしてエコに進化したアメリカ生まれの提灯。秋の夜長におひとつ(とは言わず全6色でも!)、いかがですか?
(池田美砂子)