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『金色夜叉』を読んだことがない or 挫折した人へ

ライター情報:田幸和歌子

熱海でこのポーズで写真を撮ったことのある人は、けっこう多いのでは?

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尾崎紅葉の『金色夜叉』――作者名と作品名、「貫一・お宮」の名前などは知っているという人が多いだろう。

また、熱海の海岸で貫一が宮を蹴り倒す場面、「来年の今月今夜になったならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから」という名ゼリフも、テレビやマンガなどのパロディで知っているという人も多いかもしれない。

だが、作品を全編通して読んだことのある人は、かなり少ないと思う。
かく言う自分も、恥ずかしながら、部分的に読んだことがある程度。なぜなら、原文の流麗な美しいリズムを持つ雅文体が、とにかく難しいからだ。
だが、そんな原文の抜粋と現代語訳、さらに時代背景などをコラムで掘り下げた、「やさしく深い『金色夜叉』テキスト」ともいえる本が登場している。

『ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 尾崎紅葉の「金色夜叉」』(山田有策著/角川ソフィア文庫)だ。
同シリーズではこれまで鴎外『舞姫』、一葉『たけくらべ』、漱石『こころ』、芥川龍之介等、比較的ポピュラーな作品を扱ってきたのだが、なぜ今回『金色夜叉』を? 著者の山田有策先生に聞いた。

「名前だけは誰でも知っているけれど、99%の人は全編を通して読んだことのない作品ということが1つ。また、誰もが知っている名場面・名ゼリフがあるというのが大きな理由です」
思えば、昔から、まして現代で「誰もが知っている場面・セリフがある」作品は、どれだけあることだろうか。また、パロディが作られるのは、吸引力の強い作品の証でもある。
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ライター情報: 田幸和歌子

書籍出版社、広告制作会社を経てフリーに。月刊誌・週刊誌・夕刊紙などで執筆中。

2010年12月17日 08時00分

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