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村民が当番制でお寺を守る!? プチ秘境「観音の里」とは

ライター情報:古屋江美子
黒田安念寺に限らず、長浜市にはこのように地域の人たちの信仰と暮らしが密に結びついた場所が多い。琵琶湖の北に位置するこの地には、130以上もの観音様が伝わり、「観音の里」とも呼ばれているほど。国宝や重要文化財も多く、たとえば渡岸寺観音堂(向源寺)には国宝十一面観世音菩薩がある。
渡岸寺観音堂(向源寺)。国宝十一面観世音菩薩は撮影禁止なのでぜひ現地で!

基本的には地元の人たちが静かに守り継いでいる観音様が多いのだが、大浦十一面腹帯観音堂のように、全国からの参拝者が絶えないところもある。
大浦十一面腹帯観音堂。ここも地元の有志会が当番制で守り継いでいる

ご本尊である「十一面腹帯観音菩薩」は、肉付きのよい腰と少しふくらんだお腹から、子宝・安産祈願で有名。なんと観音様の腰に直接1週間ほど巻いた腹帯がいただけるというから、いかにもご利益がありそうだ。ちなみにここの腹帯、皇后・美智子さまや皇太子妃・雅子さまのご懐妊の際にも献納されたのだとか。
(左)「十一面腹帯観音菩薩」像。一度盗まれたが戻ってきた (右)長浜市の西浅井町(にしあざいちょう)にあり、 間に“ん”を入れて読むと「にんしん あんざん」に!

長浜市は平成の大合併によって面積が拡大し、見どころも増えた。昨年10月には琵琶湖の最北に位置する「菅浦の湖岸集落景観」が国の重要文化的景観に選定されている。菅浦といえば、随筆家の白洲正子さんが著書『かくれ里』の中で「湖北の中でもまったく人の行かない秘境」と記したところ。ここにも、阿弥陀寺という阿弥陀如来像を本尊とする寺がある。
秘境感のある菅浦地区。住民による自治が昔から発達しており、中世以来の強固な共同体によって維持されてきた歴史的景観が評価された

私自身、これまで仏像を見るときは美術工芸品や文化財としての価値ばかりに注目しがちだったが、長浜の観音様を見ていると、そのまわりにいる人々にも自然と目が向いた。今なお、コミュニティの中心として、地元の人々の心のよりどころになっている観音様。
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ライター情報: 古屋江美子

フリーライター。旅とグルメを中心にウェブや雑誌で執筆中。地元山梨びいき。
好物=昼寝、ビール、読書(どれもビーチかプールサイドなら尚良し)

2015年3月23日 11時00分

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