巷のB級ニュース“小”ネタを毎日配信!

0

上司が部下にプレゼントする「人間社会の縮図を描いた」絵本

「悪者」という単語を見て、どんな人物像を思い浮かべるだろうか。ばいきんまんだったり、戦隊モノのいわゆる敵キャラだったり、名探偵コナンで事件を起こした犯人の影だったり……黒色を連想する人が少なくないはずだ。

しかし、絵本『二番目の悪者』の表紙には、タイトルにある「悪者」という単語が発するイメージとは裏腹に、金色の立派な鬣(たてがみ)を持つライオンが、まるで王として振舞うかのようにグラスを持ってたたずんでいる。

『二番目の悪者』林木林(作) 庄野ナホコ(絵)/小さい書房、定価:1,512円(税込み)


表紙をめくると、そこには「これが全て作り話だと言い切れるだろうか?」と書かれていた。まるで、これからサスペンス映画でも見るかのような緊張感だ。念のため改めて言っておくが、これは絵本である。

自分こそが王にふさわしいと考えていた金のライオンがある噂を耳にする。街はずれに住む優しい銀のライオンが「次の王様候補」になっているというのだ。それを知った金のライオンはとんでもない行動を始める――というストーリーだ。

自らの立場の危うさを感じ他人を攻撃する者、攻撃されても反撃をしない者、どちらの味方をするでもなくただひたすらに情報に踊らされる者、攻撃される者を守ろうとする者……。日ごろの我々の生活の縮図がそこにはあった。

絵本でありながらどこか緊張感のあるタイトルと、決して笑顔で読みすすめることのできない内容。この本の出版経緯を担当編集者である「小さい書房」の安永則子さんに聞くと、「本を企画するとき、何もないところから突然テーマが生まれるわけではなくて、これまでの経験や考えてきたことが土台になっているように思います」と話す。

2015年12月5日 10時00分

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!