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日本生まれの「空飛ぶ盆栽」、ベトナムで斜め上に進化していた



盆栽といえば、お年寄り、とくに男性の趣味というイメージではないだろうか。
それがベトナムでは、錦鯉と並んで「お金持ちの趣味」としても知られている。



それが上の写真だが、日本と違ってなんとも巨大。
比較のために中央に立っているが(私です)、周囲にあるものはいずれも日本の3~4倍以上ある。

そんな特徴のあるベトナム式盆栽だが、最近になって新たなトレンドが生まれているという。
それはー、空飛ぶ盆栽

まるで意味が分からないので、その製品を扱っているというお店へ向かった。


これどうなってんの!?空飛ぶ盆栽



年明け早々。熱いくらいに日差しが挿す、お昼前。


こちらは噂の製品を扱う会社「ハッピーツリー」代表のトゥアンさん。

私     「空飛ぶ盆栽…って、どういうことなんですか?」
トゥアンさん「言葉では伝えられないね、現物を見てごらん!」


トゥアンさん「この台座の上に…」


ん、ん!んん!?…


んんーーーーー!?




これこそが…空飛ぶ盆栽の正体!
魔法か!超能力か!?はたまたポルターガイストか!!?

で、早速種明かしをすると…

これは、電磁石(通電して磁力を発生させる磁石)で浮かせているとのこと。
なになに、それでもちょっと分からない…一体全体、どういう仕組みなの??

トゥアンさん「仕組みについては言えないんだけどね!このアイデア、もとは日本のものなんだ
私     「え、そうだったんですか!」


実は日本生まれのアイデア、仕組みを再現してベトナム風にアレンジ。


トゥアンさんは現地の新聞で知ったとのことらしいが、出自はおそらくこの「Air Bonsai」。

星人空中盆栽園 | Hoshinchu Air Bonsai Garden - Welcome to Hoshinchu website

九州のメーカーが開発した観賞用ガジェット。アメリカ発のクラウドファンディング「Kickstarter」で資金を募り、目標額の10倍以上の843,743ドルを集めたことでも話題に上がった。トゥアンさんはこれを見たのだろう。その後、「自分と仲間で動作を検証して同じ仕組みをつくったんだ」とのこと。

だからと言って、「なーんだマネッコか」と思うことなかれ!それだけなら私自身も言及に困っているところだが、トゥアンさんの作品には、ベトナムらしい文化習慣がふんだんに盛り込まれている。


さきほどから何度も写り込んでいる、この土台。


我々が想像する盆栽とは、えらくかけ離れた装飾じゃないだろうか。

トゥアンさん「ベトナムの盆栽は、植木を中心に、小さな庭をつくることが多いんだよ」
私     「へぇー!これは何か、テーマがあるんですか?」
トゥアンさん「ベトナムの暮らしを表現している。いろんな民族(ベトナム人は54の民族が存在する)がいて、家畜の水牛がいて、家を守る犬がいる。上の三人は、長寿、幸福、恵みの神様だ」

この空中盆栽は今年の6月から始めたが、「正月の贈り物に良い」と注文が殺到しているとのこと。ベトナムの正月の本番は「テト」と呼ばれる旧正月(1~2月)なので、これからまだ大きな波がやって来るらしい。もっとたくさんの盆栽を製作するために、近々拠点の引っ越しを検討しているそうだ。


まるでドラゴンボールの筋斗雲?心を映す盆栽設置


トゥアンさん「この空中盆栽はね、ちょっとおもしろい特徴があるんだ」

話によると、強力な磁力を発生させているため慎重に置かなければ盆栽を設置できないらしい。
「心を穏やかにしないと空中盆栽は置けないんだよ」とのこと。


心穏やかに設置するスタッフ。

よし、私も!


そろり…


乗った!


なお、このあとの二回目の挑戦ではガチッ!と土台の周辺にくっついてしまいました。
なるほど、中央は斥力が働いて、周囲は引力が働くことで、バランスを取っているのか。
したがって浮きますよ、に至るまでの理由はサッパリ分からないけど。


盆栽だけじゃなく、いろんなものを浮かせていきたい。



クリスマスをイメージした土台もあった…クリスマスツリーを浮かすのか!

私     「これからはどんな盆栽や土台をつくっていくんですか?」
トゥアンさん「実は盆栽やベトナムの風景にはこだわらないつもりでね」
私     「というと…?」
トゥアンさん「たとえば、日本人には日本らしい風景とか、子どもが喜ぶような浮く自動車とか、『浮く仕組み』を使っていろんなオーダーメイド製品をつくっていきたいと考えています」

そうか、なるほど、浮く自動車か。おもしろいアイデアだそれ。

元ネタの空中盆栽を、ベトナム風にアレンジしたこのベトナム式空中盆栽。
あとから真似る形だからこそ、強いこだわりはなく柔軟に変えていけるのかもしれません。

いつか日本の技術は「アレンジが上手い」と聞いたことがありますが、あんまりウカウカしているとベトナムに先を越されるかもしれませんね。

価格は現在、およそ7,500円から22,500円のラインナップがあるとのこと。興味のある方はFacebookページをご覧ください(フルーツトマトの栽培もしているのでカヴァー写真がややこしいことになっていますが、このリンク先で合っています)。
(ネルソン水嶋)
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ライター情報: ネルソン水嶋

ベトナム在住。現地の事情や、たまに東南アジア全体のコネタを提供。写真の服はドリアンです。

URL:Twitter:@nelson_mzsm

2017年1月17日 07時40分

「日本生まれの「空飛ぶ盆栽」、ベトナムで斜め上に進化していた」のコメント一覧 0

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