パンツスタイルのウエディングドレスが注目を集める理由とは?


今、パンツスタイルのウエディングドレスが登場しているのをご存知だろうか。突如として現れたかのようにみえるこのパンツスタイルのトレンド。
その注目されている背景やメリット、女性たちの反応などを探ってみた。

世界的にもパンツスタイルはトレンド


ウエディングドレスといえば、Aラインのスカートタイプが定番だ。まるでどこかの国のプリンセスにでもなったかのように、女性の気分を高めてくれる。

しかし、その定番スタイルをよそに、近ごろは新しいウエディングスタイルの潮流がある。それは、「大人かっこいい女性」を演出する、パンツスタイルである。

このトレンドの背景を探るべく、昨年12月よりパンツスタイルのウエディングドレスの提供をはじめたという高級ウエディングドレスのレンタル・販売ショップ「NOVARESE(ノバレーゼ)」に導入意図を聞いてみた。

「女性の社会進出が進み、また晩婚化が進展していることから、自立し、自らが欲しいものを選択できる大人の女性が増えています。


自分自身の価値観が確立している大人の女性は、固定概念やトレンドに左右されず、本当に自分に似合うもの、本来の自分を表現できるウエディングドレスを探しており、このような方々にパンツスタイルが選ばれています」

世界的にも、パンツスタイルのウエディングドレスはトレンドになっているようだ。

「spring 2017のNYブライダルコレクションにて、パンツスタイルのデザインが多くのデザイナーから発表されました。日本の花嫁に新たな選択肢と可能性を感じていただくために、当社としてもテンパリー・ロンドンのパンツスタイルを初入荷いたしました。

パンツにはしなやかで光沢のある“シルクサテン”を使用し、トップには透け感のある素材に、パールやクリスタルを刺繍しています。女性らしさとスタイリッシュさの両方を表現できる一着になっています」

パンツスタイルのウエディングドレスが注目を集める理由とは?


結婚式でのゲストとの距離にも影響


NOVARESEの担当者によれば、パンツスタイルのウエディングドレスには次のようなメリットがあるという。

・人とは違った自分らしさを表現できる
・特別感のあるスタイルでありながら、女性らしさと上品さを表現できる
・スカートタイプによくある“ロングトレーン(長い引き裾)”がなく、裾を引きずらないため、動きやすく、ゲストとの距離が近くなる
・パンツは普段から履き慣れている方が多いため、大切な一日にも、肩肘を張ることなく自分らしく過ごせる


見た目のかっこよさだけでなく、結婚式当日の花嫁の心情や気分、そしてゲストとの距離などにもいい影響があるとは予想外だった。

パンツスタイルは新しいが、普段「スカートよりもパンツのほうが多い」という女性にとっては、かえって親しみやすく、なじみあるウエディングドレスなのかもしれない。



試着した女性たちの反応は?


まだ提供を始めたばかりで、実際に結婚式で着用した人はいないそうだが、試着時には女性たちから次のような声が挙がったという。

「かっこいい」

「ドレスに着られていない、私が着こなしている感じがする」

「上半身にパールがあしらってあったり、パンツの部分もしなやかな素材が使われていて、女性らしさとクールさが共存している」

「普段はパンツスタイルが多いため、一般的なウエディングドレスはちょっと恥ずかしいと思っていたけれど、これなら自分らしさを表現できそう」

パンツスタイルというと、どうしてもかっこよさ、クールさばかりが形容詞になるような気がするが、意外にも「女性らしさ」が際立つスタイルでもあるようだ。

さまざまなメリットのあるパンツスタイルのウエディングドレス。女性の憧れる新しいドレスになるかもしれない。
(石原亜香利)

取材協力
NOVARESE銀座
http://dress.novarese.jp/
東京都中央区銀座1-8-14 銀座YOMIKOビル3F
03(5524)1117