駅の安全向上のため設置が進められているホームドア。2020年度までに一日10万人が利用する駅に設置することが国土交通省によって決定されるも、2016年末の時点では整備率は約3割。
まだまだ十分普及しているとはいえないが、設置翌年度以降は人身事故が激減するなど、効果は絶大だ。

ホームドアは、ご存知の通りホームからの転落事故を防止する柵の役目を果たしている。しかし、JR山手線の有楽町駅と神田駅にはホームの真ん中に一部設置されている。はて、なんのためにあるのだろう。JR東日本の広報担当者に伺った。
なぜ?駅の真ん中に設置されるホームドア

なぜ?駅の真ん中に設置されるホームドア
JR山手線・有楽町駅


――このホームドアはなんのために設置されているんですか?

「これはホームドアを動かすための電源や制御を行う部分が収納されています。
どの駅のホームドアにもありますが、通常は、可動柵と並んで設置されています。ですが、有楽町駅や神田駅は、スペースの問題で並べて置けないため、お客様の流動の妨げにならない階段脇等のスペースに設置しています。
なぜ?駅の真ん中に設置されるホームドア
JR山手線・神田駅


「見た目が扉と同じなので、線路に面していないところに設置されていると不思議に思われるかもしれませんが、ホームドアを機能させるには必要な部分です」


他には新大久保駅も同様の理由でホームの端にL字型で設置されている。
なぜ?駅の真ん中に設置されるホームドア

なぜ?駅の真ん中に設置されるホームドア
JR山手線・新大久保駅


ホームドアが普及しはじめたのはここ10年ほど。昔からある駅はホームドアの設置を想定して作られていないため、このようにスペースを工夫して設置するケースも出てくる。様々な事情を乗り越えて、より安全な駅づくりのためホームドアの設置が推進されていることに感謝したい。

(ツマミ具依)