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細田守監督『未来のミライ』が一足早くカンヌで上映 現地の反応は?

2018年5月18日 15時45分 ライター情報:加藤亨延

心温まる作品ではあるが温度差も


現地での観客の反応はどうだったのか? 実際の感覚としては、拍手に包まれたものの、映画祭という場での観客の態度としては平均的だったと言える。

『未来のミライ』は、特に身近にくんちゃんと同じくらいの年齢の子どもがいる人、または、いた人にとっては、とても感情移入できる作品である。細田監督も「下の子の誕生がきっかけでこの作品のアイデアを思いついた。構想から完成まで3年くらいかかった」と上映後の質疑応答で語っている。
観客の質疑応答に答える細田監督と上白石萌歌さん

一方で、(今回に限った話ではないが)前述したような人でないと、作品を通じての深い心の揺さぶりは起きにくい。結果、幼い子どものいる家族の日常、幻想的または教訓的なシーンが、画面の中で淡々と進むだけになってしまう。特に16日の公式上映では、『未来のミライ』がアニメ映画であることもあって、学生のような若い世代の観客も多かった。

加えて日本から海外へ作品を持ち込むということは、作品内に流れる日本的文化背景が、意図した通りに伝わらないということも起きうるということ。結果、作り手が意図したものと、観客が理解したことの間に差が生じてしまう。監督と観客が、作品を通じて共有できる数の差として現れる。

「子どもが生まれる瞬間のよう。観客が見終わるときが映画の完成。今まさに誕生の瞬間に立ち会った」とカンヌで述べた細田監督。一足早くカンヌの観客に披露された『未来のミライ』は、日本でどのように映るのか。日本では7月20日より全国ロードショーが行われる。
(加藤亨延)

ライター情報: 加藤亨延

ジャーナリスト。日本メディアに海外事情を寄稿。主な取材テーマは比較文化、および社会、政治。取材等での渡航国数は約60カ国。ロンドンでの生活を経て現在パリ在住。『地球の歩き方』フランス/パリ特派員

URL:http://tokuhain.arukikata.co.jp/paris/

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