「濃いスナック菓子」がなぜいま、ブームに!?
ズラリ並んだ「濃い」スナック。ちなみに塩分やカロリーは、各社従来と変わらない商品が多いそうです。
最近、コンビニで、「濃い味」を前面に押し出したスナック菓子をやたらと見かける。
先日、Bitでご紹介した別添の粉をふりかける亀田製菓の「シャカシャカハッピー」はじめ、近所のローソン1軒だけで「濃厚カール めっちゃえび味」(明治製菓)「ポテトチップス コンソメWパンチ」「ポテトチップスWのり」(ともにカルビー)「コイーの のり塩」(湖池屋)「濃厚ムースポッキー カスタードフォンデュ」(グリコ)と、ズラリ。

いったいなぜ、「濃い」のがブームなのか? 「健康」ブームの反動だったりするのか?


カルビーによると、「コンソメWパンチ」は、2003年11月に“コンソメパンチ発売25周年フェア”の企画専用商品として、期間限定発売した後、“お客様の強い要望”に応える形で、2004年3月にコンビニエンスストア限定で再発売。また、「Wのり」は、2005年11月28日から関東地区及び静岡県の地域限定で、コンビニ限定ではなく全業態で、発売を開始するという。
「W」にこだわった理由については、
「若年層の男性を中心として、“濃い味”を好むお客様が多いことを把握しておりました。数多くの商品が毎週入れ替わる現代で、ターゲットごとに最適な味を提案することが必要だと考え、その一例として、“濃い味”を開発しました。『W』はインパクトがあり、味・風味が2倍というベネフィットを伝えるために最適な表現だと考えました」
と、広報担当者。

また、コンビニ限定商品として、「濃厚カール」 を作った明治製菓・広報担当者も言う。

「コンビニエンスストアを利用されるお客様のニーズとして、スナックに限らず、少量食べ切り商品が望まれる傾向があります。そんな中、『濃いものを少量だけほしい』というニーズに応える考え方から、本商品は生まれました」
さらに近年では、どこのコンビニエンスストアでもお酒が買えることもあり、おつまみとしてもマッチする「濃くて少量」という考え方もあるのだとか。
一方、スーパーでは売れ筋商品もコンビニとはまた、違う。
「スーパーのメイン客層である主婦が買っていかれる商品は、ある程度安くて、しかもたくさん食べられるものが多いようです。そのため、たくさん食べるにはあまり濃い味付は適さないだろうという考え方ですね」

いつ、誰が、どこで食べるか―「スナック菓子」も、ニーズに合わせて多様化が進んでいるようだ。
(田幸和歌子)