スイカ、パスモなど、改札機でかざして乗る「ICカード乗車券」が全国的に広がっている昨今。

ICカードが自動改札でひっかかってしまうときがあり、自分などは「チッ!」と後続の人に舌打ちされたりするだけで、かなり焦ってしまうのだが、そもそもどういう理由でエラーになるのだろうか。

もちろんチャージ金額が足りないとか、タッチの仕方が悪い、あるいはカードの読み取り状態が悪いとか、いろいろあるのだろうけど……。

気になっていたのは、財布がパンパンにふくらんでいるとき、よくエラーになること。だが、ICカードの下におみくじを入れておいたら、ひっかからなくなった……なんてヘンな現象も見られた。

いったいどうなってるの? バス共通ICカード協会問い合わせ窓口に聞いてみると……。
「ICカードは、無線でやりとりしているもの。エラーになるときは、接触が不十分だった可能性があります」

ICカードをじかにカードリーダー部分に触れて通過できる場合は、カードのコンディションには問題がなく、カードを入れている財布や財布の中に問題があるはず、ということだった。


たとえばエディやTポイントなど、いろんなカードを財布に入れているため、別のカードで誤作動をおこしてしまうということは?
「パスモやスイカは磁気ではないので、他のカードの影響はありません。ただし、財布の中身がいっぱい入りすぎているときなど、影響がある可能性はあります」

ちなみに、自分のように「ICカードの下に紙を入れたら通れるようになった」といったケースはあまりないそうで、「できるだけ財布にモノは多く入れないほうがいいですよ」とのこと。

そこで、ICカードのコンディションを駅の窓口で見てもらうと、ICカード自体にはなんら問題が見つからず、こんなことを聞かれた。
「ICカードを2枚入れてませんか?」
そんなはずはない、と言おうとして、気づいたのは、ここ数日、娘の子ども用パスモを自分の財布の奥にしまっていたこと。
自分のカードと重なっていたわけではなく、奥のほうにしまってあったのだが、一時、二重引き落としなどの騒動もあっただけに、精度が上がっているのだろうか。
そういえば、娘と一緒に出かけるときは、娘がパスモを利用するため(つまり、財布の中には1枚となるため)、改札でひっかかることはなかった。
人騒がせですみません。

また、不思議なことに、おみくじを入れてからひっかからなくなったのは、たまたま紙でなんらかの阻害がされたということなのだろうか。

ちなみに、ICカードを2枚所有しているときでも、1枚は「財布」、もう1枚は財布を取り出した後の「かばん」に入っていると、ひっかからずに通ることができた。

余談だが、以前、電子マネーに詳しいマネー雑誌ライターさんから、こんな都市伝説のような話を聞いたことがある。
「あるアジアの国に行ったとき、かばんからICカードを取り出さず、かばんごと自動改札のリーダー部分にぶつけて、通っていく人を見たよ」
そんなバカな、とそのときは笑って聞いていたが、これはあながちウソでもないのかも!?

ICカード、かなり賢いです。
(田幸和歌子)