通勤・通学のお供ともいうべき定期券。ご存知の通り、購入した期間内であれば、用途に応じて指定の区間が乗り放題というとっても便利&おトクなアイテムです。
近頃はICカードでも定期券が作れるようになっているため、区間外へ乗り越しても改札にワンタッチすれば自動的に精算できるというのも、ものすご~く魅力。でも、ICカードだからといって安心していると、定期券の期限切れに気づかないということも……。

そもそも、定期券の有効期限は“日付”しか明記されていませんよね。実際のところ、期限切れのタイミングはいつなのでしょうか? さっそく都内の鉄道会社に聞いてみました!

まずは東急東横線や東急田園都市線を運営している東京急行電鉄(株)へリサーチ。担当者によると、「定期券に明記されている期限切れ当日に走る区間内の“最終電車”まで使用可能です」とのこと。また、小田急電鉄(株)にも同じ問い合わせを実施したところ、「期限切れ当日に運転する“最終電車”まで使用できます」という同様の回答が。


つまり東京急行電鉄(株)でも小田急電鉄(株)でも、4月12日までを期限とする定期券を持っている場合、12日、もしくは12日から13日にかけて指定の区間内を走る最終電車の降車駅の改札を出るところまで使用可能ということです。ふむふむ。鉄道会社としては「13日の午前1時」ではなく、「12日の25時」として最終電車を運行しているんですね。ふだん何気なく使っている定期券の有効期限は、終電で管理されているようです。

……と、ここで新たな疑問が発生。区間内の電車が臨時ダイヤで運行しているときも、上記のように最終電車まで使用可能なのでしょうか? 例として、正月の12月31日までの定期券を持っている場合について聞いてみました。


これについては、「通常と変わりなく使用できます」と東京急行電鉄(株)。大晦日から正月にかけては、最終電車の運行時刻が繰り下がり、始発電車の運行時刻が繰り上がるといいう考え方なので、その“境目”まで使用できるということだそう。一方、小田急電鉄(株)は、「正月は、終夜運転を実施しているため、終電と初電の境がありません。そのため自動改札機の日付判定を通常時の最終電車の運転が終わり、始発電車の運転が始まる時間の中で切り替えています。したがって通常日と同じ使用ができます」

つまり考え方としては、定期券はいかなるときも区間内の最終電車の降車時まで使用可能ということなんですね。

ただ、もちろんこの調査結果は、すべての鉄道会社にあてはまるものではありません。
筆者の知るところによると、0時きっかりに期限が切れることが原則の定期券発行会社もあるんだとか……。いつも通り降車駅の改札を通過しようとして改札が閉じたり、チャージされているICカード定期券の場合は課金されないよう、いつも期限前に定期券を更新しておくのが賢明といえそうです。
(渡邊詩織/プロップ・アイ)