「帝王学」を学べる書籍は多いけども、「女王学」を知ることのできる本はあまり見ない。
しかし、遂に出てしまいました。
ジュリアナ東京のカリスマ的存在であり、バブル期に“お立ち台の女王”と呼ばれた荒木師匠による『アナタたち、「いつか結婚できる」と思っているでしょ?』アース・スターエンターテイメント刊)が、3月24日に発売されています。

というのも荒木師匠、昨年4月に結婚したらしい。今回は2度目の結婚であり、ダンナさんは「高身長・高収入・家事好き」という良質物件。
そんな彼女が“「本当のパートナー」を手に入れる方法”を、一冊にまとめてみせました。その上、出版を記念しての“婚活最短セミナー”が開催されるとのこと。矢も盾もたまらず、その様子を観に行ってきましたよ!
イベント会場には、“荒木師匠と飲めるお店”「アプレガール」(銀座)が指定されています。
私が着いたその時、店内はすでに30代以上の女性でギュウギュウ状態。雰囲気は、完全にガチです。

【初対面の6秒が勝負】
荒木師匠 「人の第一印象は6秒で決まる」と言われてるんですね。その内の55%が“視覚情報”、38%が“聴覚情報”、合わせて93%。これらによって、6秒以内にあなたの第一印象が決まってます。深イイ話をしてる時間なんてないわけなんですよ。
あなた方は、6秒以内に“見た目”で判断されてますよ! 外見が非常に重要なんです。こんなファッションの人にあんまり言われたくないと思うんですけども(笑)。

この「6秒」には、根拠がある。なんとアメリカのメラビアン博士が、ちゃんと研究実証で導き出した数値だそうなんです。
そしてこのまま、「男女の違い」についても言及していただきました。

荒木師匠 女性にとって、大概の男性は“普通フォルダ”に入りますよね。
でもしばらくやりとりしてる間に「あっ、この人って意外と友達を大切にする人ね」ってOKの方に行ったり、「何よ、“3高”を気取ってたくせに。意外とお金にせこいわね」とNGに行ったりしますでしょ。
ところが男性って、間がないです。OKかNGか、「ヤリたいか、ヤリたくないか」で分けてるんです。あなた方もみんな、そういう風に判断されてます。「アリかナシか」を第一印象で、単純に分けてるんですね。
それでこれ、女性と違って“敗者復活戦”はないです。最初にNGに入っちゃったら、もうずーっとあなた方はNGなんですよ。だって、考えてみて。小学校の時にすごい太ってて、ニキビづらで、金属メガネで、オーバーオール着てたダサい男の子が、ハタチくらいになって同窓会でいきなり茶髪になって痩せてても、ダサかったイメージって払拭できないじゃないですか。そういう事なんですよね。スタートダッシュが肝心!

【待ち合わせ場所での佇まいも勝負どころ】
荒木師匠 ハチ公とか、360度全て見える場所があるじゃないですか。
ああいう場の「今、彼氏来るかもしれない」みたいな時に、鞄の中をまさぐって背中を見せてる子とかいるんですよ。あれ、本当にみっともないね! 100年の恋も冷めると思う。携帯をそんな場所で探すんなら、電車に乗ってる時とか駅のトイレで化粧直す時に、上の方に出しておいて。
「360度の緊張感を保てないよ」という人は、壁に張り付いてください。なら、180度しか見なくて良いので。で、遠くから彼がやって来た時、周りには老若男女いるじゃないですか。
その時、「俺の待ち合わせ相手が、この雑踏の中で一番イイ女だ」って思われなかったら、あなたの負けなんですよ。わかります!? その位じゃないと、勝負に勝てないんですね。

【「結婚」の決定権は男性にある】
荒木師匠 「恋愛」っていうのは、女性にジャッジする権利があるんです。付き合うか、付き合わないか。寝るか、寝ないか。断ることもできる。こっちが決める権利あるけど、「結婚」っていうのは男性が決定しないと無理なんですね。って事は、よほど男が前のめりにならないとできないんですよ。女性にジャッジの権利は、ありません。だって男性の人生で一番高い買い物は、何だと思う? 
(参加者から「女性?」)
そうです。女性というか、奥さんです。「家」とかじゃないですよ。ポルシェ買うとか、そういう話じゃないんで。一番高い買い物は「嫁」なんですね。だってお支払いは、一生ローンだよ。「80歳までの食費を出してくれる」という決意なわけ。そうでしょ? 皆さん、今はお綺麗だから愛人のお申し込みとかあるかもしれませんが、「月に50万円くれる」って言ったって、3年もしたら途中で切られちゃう。それと、80歳までの食費で月給20万円の男。どっちが総額高い!? 単純な計算ですよね。男性の収入がいくらかって事よりも、「80歳までの食費を何とかして僕が保証しよう」っていう決意だから。並大抵じゃないわけですよ。

【ライバルは22~23歳の小娘】
世の中、不景気じゃないですか。そうすると迷惑なことに、22~23歳の女子大出たばっかりの女の子が婚活市場に入ってくるんですね。で、婚活市場で一番人気のある男性って39~40歳くらいで、年収が700~800万円以上ある方で、見た目も変じゃない人。ハゲてなくて、お腹出てない人。これを、22~23歳の小娘と取り合うわけですよ。わかります、この厳しさ!? 向こうは「若い」ってのがあるだけで有利なのにさ、我々は中年太りしてる場合じゃないわけですよ。

【アラサー以上の女性は、“スピード婚”以外あり得ない】
荒木師匠 あなた方がハタチだったら、数年付き合って結婚するというのもアリだと思うんですよ。ただ、「親が具合悪いので落ち着いてから」とか「転勤の辞令出ちゃったから、2~3年して帰ってきてポジション上がってから」とか「今は◯◯に夢中だからこれが一段落してから」だとか、30歳過ぎてる女性がそういうのに費やしてる時間はないと思うんですね。結婚するつもりでその男性と5年付き合って、そして別れて、30歳から35歳になったとするじゃないですか。35歳で婚活市場に再エントリーすると、物凄く辛い思いします。
男性は、結婚イコール「子どもが欲しい」と思ってる人が多いんですね。で、子ども産むには「リミットまでの時間が長い方がいい」と思ってる人が多くて。婚活市場だと“30歳の並みの女”が、“40歳の美人”に勝つんです。

【恋愛市場でモテるのと婚活市場でモテるのは違う】
荒木師匠 私の女子会の仲間は、元タレント、元モデル……、そんなのばっかりで綺麗なんですね。コミュニケーション能力も、普通のOLさんより全然高いです。普通にモテます。だけど彼女たちが婚活市場でモテるかと言ったら、違うんですね。ナンパもされるし、水商売にもスカウトされるし、合コンに行けばお持ち帰りしようと男の人が頑張るわけですよ。でも、よく考えてみて。それって、求婚じゃないですよね? 「その日、お持ち帰りするのはいい」とか「付き合うにはいい」とか。
男の人の中には、「結婚したい女」「付き合いたい女」「ヤリたい女」の3段階があるんですよ。「ヤリたいけど付き合いたくない」、「付き合いたいけど結婚したくない」。ところが女性の方は久しぶりの恋愛だったり、タイプの男性に誘われた場合だったり、足元見えてないことが結構あるわけですね。でも、相手にとっては「付き合いたい女」か「ヤリたい女」なんですよ。

【TOEICのスコアを上げると女の価値は下がる】
荒木師匠 TOEICを攻撃してるわけじゃないんですよ(笑)。女の人って25歳を過ぎると、迷走し始めるじゃないですか。「自分磨き」という名の変なスパイラルに入っちゃう人が多くて。英会話とかお花とか、スキルアップをしようとするじゃないですか。あれって、あんまりいいことじゃなくて。終いにはヨガとかやって、追求し過ぎてインドに留学するとか、これ、男の人には全然ワケわかんないっていうか。
(場内爆笑)
たぶん、私たちが一番嫌ってるアキバオタク並みに思われてます。男性はそんなことを求めてないんですね。留学とか資格取ったりとか社会人として人間として悪いわけじゃないんですけど、婚活には全然近付いてなくて、それこそ下手すると「MBA取っちゃおう」とか言っちゃう人いるんだけど、それドンドン結婚しづらい方向に行っちゃいます。そんな事よりも、胸寄せブラの一つでも買ってもらった方が絶対結婚できるし。男性そんなこと求めてないので。「私、着付けをやりたい!」とか、金掛かりそうな趣味やりたい女に男は引くから。やめてもらって、そういう事は結婚した後に男の金でやってください。

【「本当のパートナーを引き寄せるオーダー表」】
荒木師匠 私、本で「本当のパートナーを引き寄せるオーダー表」というものを紹介しました。ここに、私は56項目の“結婚したい相手の条件”を書いています。「身長180センチ以上」、「バランスの良い体型」、「自主的に家事をやってくれる」、「年収3000万円以上」、「私に優しい」、「犬を可愛がってくれる」、「通勤地(銀座)に近いマンションに住んでいる」……。実際に、よくそんな人がいたなと思って!
で、一度書いたらそれを忘れて、どこかにしまっておいてほしいんですね。イチイチ見直さなくていい。でも書く時は謙遜しないで、一番理想的なことを書いてください。「こうだったら都合がいい」みたいなことを書いてほしいですね。あと、恥ずかしがらずにエロのことも書いた方がいいです。
(場内爆笑)
いや、本当に! これ合わなかったら、一緒になんか暮らせないよ!? 一回書いて、強く強く思って、それで忘れてください。

このオーダー表の効果については、同書に詳しく書かれていました。
「私たちは一日の大半を、潜在意識の領域で生きています。潜在意識は、善し悪しの判断をせず、与えられた情報をそのまま受け取り蓄積するという情報をもっています。つまり、その潜在意識にインプットされたことは、そのまま顕在化するというわけです。オーダー表は、欲しい相手を引き寄せるための、潜在意識へのインプットです。潜在意識にインプットして引き寄せる」
なるほど……!

【良質な出会い以外必要ありません】
荒木師匠 無駄な出会いが、多くない? 例えばハタチから30歳までの間に何人かの人と交際してると思うんですけど、“「結婚したい」レベルの男性”はたぶん1人くらいしかいなかったでしょ? でも「婚活する」ってもし決めたら、一年以内には婚約したいしたいよね。どういう事かというと、10年で一人レベルですよ。単純計算したら、一年間で10倍の独身の異性だけに会わなきゃいけないということ。イヤなもんで人間、30歳くらいになると分別ってものが付いてくるわけですよ。ハタチくらいの結婚って、勢いで行っちゃうわけ。経済力とか何だとか後先考えず。だけど30歳くらいから分別付いてくるので、その分の減速とかを差し引くと15倍くらいの独身の異性に会わないといけないんですね。
だけど、ちょっとした知り合いの紹介とかは信用しないでください。裏を取るまでは、本当に独身かどうかわかりません。「同棲2年してる彼女がいるけど、別れることになってるんだよ」って言ってても「私、内縁の妻の権利があるのよ」とか言われたら慰謝料かかってきたり面倒臭いことがあるんですね。男性があなた方を流そうと思ってなくても、そういう事が起きるんですよ。という風に考えると、本当にその男性が独身なのか、身綺麗な状態なのか、わからないわけですよね。だから“ちょっとした知り合いの紹介”なんか、ダメです。親友とか親・親戚、直属の上司レベルの紹介なら、信用してもいいと思います。
あと、ハッキリ言います。バツ1で、背がそこそこ高くて、ビジネスがすごい上手く行ってて、ポルシェ買ってお金余っちゃっててみたいな男は、全然結婚する気ないね。ハタチくらいの女の子を3カ月サイクルで回した方が、彼らはいいわけですよ。責任もないし、バッグの一つも買ってやればすぐ別れてくれるし。30歳過ぎた女なんて責任取らされそうで、口も出すし、怖いじゃん。説得されそうで。手出しませんよ彼らは、賢いんだから(笑)。
(場内爆笑)
でも女は馬鹿だから、そういう男と結婚できると思ってんの。思っちゃう、つい! コミュニケーション能力もそこそこ高いし、女性にも優しいし。それこそミッドタウンのIT社長とか、六本木ヒルズの飲食店チェーンの社長だとか、私もそんな人達と散々遊んできました。けど結婚してなければ、“クソ遊び人”です! なので、ちょっといいレストランに連れてってくれたりブランド物くれたりするかもしれないけど、それはそれ。本当のこと言ったら、遊び人とか既婚者とは目も合わせないでもらいたいんですね。間違って愛なんて生まれたら、どうするんですか。取り返しの付かないことになるのよ!


……リポートからも伝わると思いますが、場内は物凄い熱気でした。私(男性)にしてみたら、秘密会議のスパイをしているかのような心境に近い。
そういう意味で、男性が読んでも面白い内容の一冊になっています。
(寺西ジャジューカ)