筋肉溶ける病気が連続…ザリガニ食べた後、人食いバクテリアか=中国

2010年8月31日 16時33分 (2010年9月3日 00時12分 更新)
 江蘇省南京市の薬監局の華文副局長はこのほど、同市内で最近になり、横紋筋融解症が連続して18例発生したことを明らかにした。発病前にはいずれも、ザリガニを食べていたことが分かった。華副局長の発言後、新たに1人が同じ症状を示し、病院に入院した。湖北省武漢市でも、同様の患者が発生した。揚子晩報などが報じた。いわゆる「人食いバクテリア」感染の可能性もある。

 患者は、全身の筋肉の痛みを訴えた。病院は横紋筋融解症と診断し、点滴などの治療を施した。南京市では15人が退院して4人が入院中。

 ザリガニを食べた場所は14人が家庭(8世帯)で4人が飲食店(2店舗)。南京市当局は、「横紋筋融解症の原因は過度の運動、飲酒、急性かつ重度の一酸化炭素中毒、薬物の影響、代謝異常、遺伝などさまざまで、今のところザリガニを食したこととの因果関係ははっきりしない」と表明。ただし、食用ザリガニの衛生管理については、緊急に対策をとるとの考えを示した。

 猛暑が続く南京では、養殖場でもザリガニが死にやすい状態にあり、変質したザリガニが市場に出回ったり、業者が養殖時に禁止されている薬物を投与して出荷できる割合を確保する可能性も否定できないという。当局は管理を強化する方針だ。

 湖北省武漢市でも30日早朝、横紋筋融解症の患者発生が確認された。女性で、29日夜に飲食店でザリガニを食べたという。夫と飲食店で食事をした。ザリガニ料理を注文したところ、皿には比較的大きなザリガニ約20匹が盛られていた。夫は3、4匹しか手をつけなかったので、残りは女性がたいらげたという。

 一連の「横紋筋融解症」が感染症である場合、原因となった病原体としてビブリオ・バルニフィカスや化膿レンサ球菌などが考えられる。ビブリオ・バルニフィカスは海水や海泥や魚介類に広く分布し、海水温が摂氏20度を超えると急速に増加する。化膿レンサ球菌は人の咽頭や消化管などにも常在するが、さまざまな感染症の原因となり、壊死性筋膜炎をおこす場合もある。

 ビブリオ・バルニフィカスや化膿レンサ球菌は筋肉を溶かす症状の原因菌であるため、「人食いバクテリア」とも呼ばれる。(編集担当:如月隼人)

【関連記事・情報】
中国西部でペスト、男性1人が死亡…マーモットから感染(2010/06/16)
手足口病で患者死亡が相次ぐ、感染者は前年比4割増―中国(2010/06/01)
C型肝炎が急増―半数以上が未報告、美容・医療行為で感染も=中国(2010/05/10)
中国人の半数が「結核の保菌者」、抗生物質効かない耐性菌増加(2010/03/24)
「長江の環境ホルモン、人体に影響なし」…中国で国外調査に反論(2010/08/31)

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。