社長の逃亡を阻止、地方で高額債務者の監視を強化へ=中国

2011年10月12日 15時02分 (2011年10月15日 00時12分 更新)
 内モンゴル自治区オルドス市は5000万元(約6億円)以上融資を受けている者に対する監視を行っていくという。浙江省温州市で借金を返済できずに逃走する社長が多くなり、資金ショートの末、連鎖的な金融危機に陥っていることに対して、同市でも警戒を強めた結果だという。

 民間貸出や非合法含めた高利貸に対する監視も合わせて強化する。中国現地で報道されているのはオルドス市だけだが、ほかの地域でも類似のリスクのある自治体では、同じような対応が取られる可能性がある。

 オルドス市は当初1000万元(約1億2000万円)以上の融資を受けている者としたが、あまりにも多人数に上り、監視ができないことから、金額を引き上げた。5000万元融資を受けている者で、それを実業に投下している者に対しては、追加支援含めて支えていくことも検討する。逆に、投機的な運用が発覚した者は、資産の凍結、清算の強制執行も視野に入れる。

 「銀行以外から借り入れているものは、多かれ少なかれ投機に流れているはず。もともとは実業への投下を考えたとしても、生産コストの高まりから実業が割に合わず、うまみの大きい不動産売買などに転じることはよくある。今回の措置は、実質的に非銀行経由の高額債務者に対する監視強化、そうした社長の逃亡阻止と言える」(業界関係者)という。

 中国メディアによれば、オルドス市現地では、まだまだ楽観的な向きも多いという。しかし、温州市のケースでも発覚後半月で、温家宝首相自ら現地視察するほどの重大事に発展しており、オルドス市に限らず、中国各地予断を許さない状況になっている可能性もある。

 銀行関係者は、「民間貸出や非合法含めた高利貸の融資規模は、銀行による貸し付けと比べれば非常に小さい。民間貸出市場は3兆元(約36兆円)程度の規模とされており、銀行の20分の1程度。また、民間貸出が盛んな地域も限定的。すぐに中国経済の全体的はハード・ランディングを引き起こすような事態にはならない」としている。なお、やはり問題化している地方政府による短期債務は10兆元(約120兆円)とされている。(編集担当:鈴木義純)

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