重金属汚染で各地に「癌の村」出現、「福島原発より深刻」と住民―中国

2011年10月17日 16時01分 (2011年10月20日 00時17分 更新)

14日、癌を発症して死亡する住民が極端に多い「癌の村」が中国国内の各地に出現している。その主な原因はヒ素やフッ素などの重金属による深刻な土壌汚染だ。写真は貴州省のフッ素汚染の村。(Record China)

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2011年10月14日、重金属による土壌汚染が中国各地に深刻な被害をもたらしている。住民がヒ素中毒やフッ素中毒になるケースだけでなく、癌の発症率が極めて高い「癌の村」が国内各地に出現している。経済参考報(電子版)が伝えた。

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湖南省国土資源規格院基礎科研部の張建新(ジャン・ジエンシン)主任によると、住民7万人の25年間の健康記録から、同省では1965年から2005年の間に骨癌やイタイイタイ病を発症する住民が上昇傾向にあることが分かった。重金属汚染のひどい株洲では、住民の血液や尿の中から通常の2倍から5倍ものカドミウムが検出されている。

内モンゴル自治区河套地区では地下水汚染で2000人がヒ素中毒になった。フフホト市ホリンゴル県では地下水に含まれたフッ素による中毒が蔓延しており、ほとんどの住民が程度の差こそあれ中毒症状に苦しんでいる。この村の大人は危険を承知で井戸水を飲み、子供にはミネラルウォーターを買って与えている状況だ。

バオトウ(包頭)市の包頭鋼鉄尾鉱ダムから2km離れた村では、地下水や穀物からも希土類やフッ素が検出された。遼寧省の錦州市と葫蘆島市一帯では土壌がカドミウムや鉛、亜鉛で汚染され、イタイイタイ病患者も多く発生。専門家は内モンゴル自治区、湖南省、遼寧省を重金属汚染の深刻な地域だと指摘する。「重金属で汚染された肥料で育った豚を食べ、汚染された土地に育った野菜や穀物を食べれば病気になるに決まっている」と住民はあきらめ気味。今年2月に肝臓癌で夫(46歳)を亡くした劉(リウ)さんは「日本の福島原発のニュースを聞いても誰も怖がらなかった。ここの汚染のほうがよっぽどひどい」と言い切った。(翻訳・編集/本郷)

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