中国経済に「再びの栄光」が来ない理由=経済刺激と物価高騰の板ばさみで身動きできず―英メディア

2011年10月23日 17時31分

18日、繁栄する中国経済がはらむリスクとそのハードランディングは果たして回避可能か。中国政府が直面する複雑な問題とは。写真は大連の鉄鋼会社のステンレス生産ライン。(Record China)

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2011年10月18日、英スカイニュース(電子版)は「人もうらやむ経済繁栄の中国が脅威に直面するのはなぜか」と題する論説を発表した。19日付で環球時報が伝えた。

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中国の今年第3四半期の国内総生産(GDP)成長率は9.1%。この数字は多くの国の嫉妬の的だが、中国がハードランディングするかもしれない懸念を払拭(ふっしょく)するものではない。世界中が何とか経済をプラス転換しようともがく中、中国は世界経済減速の影響をうまく切り抜けた。中国政府が2008年の金融危機時に打ち出した史上最大規模の経済刺激策は4兆元(約48兆円)。これまでの2年間で中国は世界経済成長のメインエンジンの一つになっていた。

現在、その驚異的な発展スピードに弛緩(しかん)が見え、中国経済のハードランディングを心配する向きも出てきた。10%以上の経済成長を維持してきた中国も最新データではすでに第1四半期の9.7%よりも低い数字となっている。一部の経済学者は、8%で成長し続けたとしても大規模な失業問題、6%まで落ち込めばハードランディングと予測する。

中国が直面している一連の問題は複雑だ。中国経済は輸出主導型で特に欧州、北米経済後退のあおりを受けやすい。最近、中国は一部地域の賃上げ圧力で世界の低コスト生産基地とはいえなくなっており、就業機会がインドネシアやベトナム、アフリカへ流出という悪夢も想定される。債務問題も潜在的リスクの一つだ。中国の地方行政機関の中央政府からの借入金がすでに1兆ポンド(約120兆円)に上っており、うち7000億ポンド(約85兆円)が永遠に返済不能だという見通しもある。さらには中国は現在インフレとの戦いの最中だ。ここ数カ月の食品の値上げの加速は貧困層に影響を及ぼしている。豚肉の価格は昨年同期比で50%アップ。3兆ドル(約230兆円)の外貨準備金があっても、中国政府は物価上昇を刺激する可能性のある経済刺激策を打ち出す暴挙には出られないだろう。(翻訳・編集/渡邊英子

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