中国が化学肥料の輸出規制、国内供給を優先

2011年10月24日 11時48分 (2011年10月27日 00時12分 更新)
 <中国証券報>化学肥料の輸出引締め政策が、早ければ年内にも実施されることが、このほど関係者の話で明らかになった。市場への影響を懸念し、業界団体などが当局と交渉を続けている。21日付中国証券報が伝えた。

 化学肥料の輸出関税は、国内の需要を優先するため春から夏にかけてのピーク時に高く設定されている。すでに一部の化学肥料で輸出関税の引き上げが実施されており、対象となったチッ素肥料とリン酸肥料は輸出が減少。2011年1ー8月の尿素の輸出量は、前年同期比41.76%減の145.23万トン、DAPが同6.02%減の212.72万トンだった。
  
 一方で、税率引き上げの対象から外れた重質炭酸カルシウム、過リン酸石灰、複合肥料などは輸出が急増しており、今年1ー8月の重質炭酸カルシウムの輸出量は、同94.74%増の123.37万トン、過リン酸石灰は同264.27%増の42.11万トン、副業肥料は同495.26%増の186.02万トンに達した。
 
 肥料産業に詳しい生意社の張明アナリストによれば、多くのメーカーが税率の高い尿素やDAPをあきらめ、複合肥料の生産に切り替えており、国際市場の需要がピークを迎えた第2四半期(4-6月)に東南アジアや中東への輸出を増やしたという。今後、当局がこれら肥料の税率を引き上げる懸念も出ており、業界は新政策に危機感をつのらせている。(編集担当:浅野和孝

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