中国政府、ネット情報規制の再強化か―ツイッターなど新ツールで

2011年10月27日 15時44分
 中国共産党第17期中央委員会第6次全体会議で可決採択された「中国共産党中央の、文化体制改革を進展させ、社会主義文化大発展大繁栄を促進する上での若干の重大な問題に関する決定」(以下「決定」)の全文が26日、発表された。この中で、インターネット、特にSNS(ソーシャル・メディア・ネットワーク)やチャット・ツイッターなどの新ツールに対する監督管理の重要性が示された。中国では、「インターネットに関する管理を記述したものとしては、最高レベルの当局文献」として、この「決定」を重要視する動きが出ている。

 「決定」は、ソフトパワーを国家的取り組みによって強大化させ、その中国国内での振興および関連産業を国民経済の柱として育成していくこと、ソフトの対外輸出などの方針が盛り込まれたもの。出版やコンテンツ関連の業界にとっては、基本的に政策の後押しが期待できるものとして注目が集まっている。

 一方で、インターネット管理については、「インターネットに関する法整備を強化し、法律にのっとった、行政が監督管理する、業界の自律的な、技術の裏づけされた、公衆の監督を受けた、社会教育と結合した、インターネットの管理体系をすばやく確立する。SNSやチャット、ツイッターなどのツールの指導や管理を強化し、インターネット上の情報波及の秩序をルール化し、文明的かつ理性的なインターネット環境を育む」としている。

 中国共産党中央委員会の決定に関する文書は、基本的に抽象論に始終する。この抽象的な方針に基づいて、実際の規制が、行政組織によって組み立てられることになる。今回の「決定」も、ここまで明確にインターネットの管理の重要性を記述していることから考えて、今後これに合わせた具体的な規制の内容が議論され、固められるのも時間の問題と思われる。

 中国版ツイッターの代表格である新浪(SINA)の微博(ウェイボ)サービスはすでに登録ユーザー数が2億人を超えている。中国最大手ポータルサイトの騰訊(テンセント)の微博サービスもほとんど同じような規模。これらの微博サービスは、現在の中国のインターネットにおいて、最も速く、最も拡散する新興メディアとして注目されており、重大な事故や事件、政府の失態や汚職問題などがどこよりも速く報じられた実績もある。中国政府の監視もかなり強化されていることが報告されている。

 「これらと同時に、SNSや新ツールを展開している中国民間企業への、外資系企業の資本参加を規制することも考えられる。少なくとも、資本参加の申請に関する審査を強化していくことになるだろう」(現地業界関係者)と見る向きもある。

 インターネットの情報管理や規制に関する規定、条例などは数多く発表されてきているが、中央委員会の決定に関する文書にここまで明記されるのは異例。中国共産党が政権の安定化のため、インターネット規制を見直し、再度てこ入れしていく覚悟の現れ、シグナルとも受け取れる。(編集担当:鈴木義純)

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