中国政府が緩和に向けてソロリ、相次ぐ新政策で金融政策を微修正

2011年10月28日 05時58分 (2011年10月30日 00時12分 更新)
 <中国証券報>中国の温家宝首相はこのほど、適切なタイミングで経済政策を適度に微修正する考えを示した。温首相の発言は、より多くの新政策を段階的に打ち出すことを示唆したものと考えられる。27日付中国証券報が伝えた。

 中国ではこのところ、資源税改革や、零細企業向け税軽減策、地方政府の自主的な債券発行許可などの新政策が相次ぎ発表された。いずれも経済構造の改革に有利な内容で、複数の政策ツールを組み合わせて財政政策の効果を引き出し、これまでの調整の柱だった金融政策を緩和させようとする政府の意図が読み取れるものとなった。

 今後も「微調整策」の発表が相次ぐ可能性がある。金融政策の面では、複雑な内外経済環境の下では利下げや預金準備率の引き下げが行われる可能性は小さく、銀行融資の窓口指導の緩和が選択肢の一つに挙がる可能性がある。人民銀行手形の利回りが低下していることも、人民銀が公開市場操作の微調整に乗り出したことを示している。

 財政政策の面では、農村対策や環境保護事業、戦略性新興産業の分野でのサポートの継続が必要と思われる。来年の「予算法」にも注目すべきだろう。中央と地方の行政権と財政権の区分を明確にして、中央と地方の分配関係をスムーズにすることが、微調整の重要な内容になるとみられる。

 金融政策や財政政策といった従来の方法に加えて、政策ツールの革新も微調整の内容に含まれるかもしれない。地方政府が公共投資事業向けに設立した投融資会社「地方融資平台」向けの融資リスクについては、資産証券化制度の導入という選択肢もあり得る。

 不動産業も政策微調整の対象に入る可能性が高い。主要都市は不動産価格の上昇が止まりつつあるが、地方都市は、土地譲渡収入を確保したい地方政府が各種の緊縮策を撤退して行っておらず、不動産価格の上昇基調が続いている。経済政策が緩和されれば、不動産価格が一気に反発する可能性があり、政策の慎重な見極めが求められている。(編集担当:浅野和孝

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