慢性的水不足の中国、政府主導で海水の淡水化事業に注力、外国企業も多数参入―米紙

2011年11月1日 11時33分 (2011年11月4日 00時17分 更新)

26日、慢性的な水不足に悩む中国で、外国企業も多数参加した海水の淡水化事業が熱を帯びている。写真は山東省の海水淡水化施設と干ばつ被害の状況。(Record China)

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2011年10月26日、ニューヨーク・タイムズによると、慢性的な水不足に悩む中国で、外国企業も多数参加した海水の淡水化事業が熱を帯びている。水不足対策としてだけでなく、汚水処理などに活用できる膜技術の獲得も目指し、中国政府が主導して取り組んでいる。29日付で環球時報が伝えた。

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中国政府が海水の淡水化事業に積極的に取り組むことには多くの理由がある。最大の理由は将来の水不足対策だ。中国の水需要は30年には63%増加するとされており、現在でも慢性的な水不足に悩まされている華北地区の状況は、より深刻なものになると予想されている。

事業としての成長性も挙げられている。世界の淡水化市場は、20年には現在の4倍、年間500億ドルの市場規模に成長すると予想されている。さらに、汚水処理への応用が可能な先進の膜技術の獲得も可能だという。

しかし、最大の問題点は淡水化のコストにある。中国の国有企業・天津北疆発電所の淡水化工場の責任者は「淡水化のコストは販売価格の2倍。経済活動としては無理があるが、これは我々の社会的な責任であり、中国の政策でもある」と、環境保護産業育成の一環として中国政府が積極的に取り組んでいることを明らかにしている。

中国で淡水化事業に取り組む多数の外国企業のうちの1社、米エナジー・リカバリー社(ERI)の責任者は「中国は淡水化事業の巨大市場となる可能性がある」と期待を示している。(翻訳・編集/HA)

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