中国の産業空洞化に警戒高まる、実体経済から貸金業へ資金流出

2011年11月1日 10時37分
 <中国証券報>浙江省温州市で発生した民間金融危機で、産業空洞化の懸念が一段と高まっている。実体経済から離れた資金がインフレに拍車をかければ経済全体への影響も大きいと、当局が対応に追われている。31日付中国証券報が伝えた。

 温州では資金に余裕のある個人や企業が高利貸しへの投資を増やす一方で、銀行融資を受けられない中小企業を中心に民間貸出が重宝されてきた。しかし温州の主力産業である製造業が賃金や原料コストの上昇で低迷したのをきっかけに、本業を諦めて高利貸しに徹する企業が増加し産業の空洞化が加速した。 
  
 温州の金融危機を受け、国務院は中小企業の支援を目的とした融資制度や税制の優遇措置を発表している。しかしさらなる改善には利益源となる新たな市場や投資チャネルを確保するほか、政策による税制面での手厚い支援が必要だ。さらに各種投資の平均利益率をコントロールすることで、実体経済への投資を維持し、健全な経済環境を構築する必要がある。
  
 また現在の中小企業は、安い労働コストに依存して発展を遂げてきた。しかし今後も生き残るためには、低コスト競争ではなく技術集約型産業への転換や技術刷新による市場開拓が重要だ。(編集担当:浅野和孝

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