【中証視点】中国経済はクラッシュ回避、中小企業は自助努力せよ

2011年11月7日 11時17分 (2011年11月10日 00時12分 更新)

5日開かれた「搜狐企業家フォーラム2011年会」で、出席した専門家の多くが、中国経済にハードランディングの恐れはなく、ソフトランディングに向かっているとの認識を示した。中小企業の経営環境が悪化していることについては、中小企業が自ら自身に合った発展の道を探すべき、との声があった。(サーチナ&CNSPHOTO)

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 <中国証券報>5日開かれた「搜狐企業家フォーラム2011年会」で、出席した専門家の多くが、中国経済にハードランディングの恐れはなく、ソフトランディングに向かっているとの認識を示した。中小企業の経営環境が悪化していることについては、中小企業が自ら自身に合った発展の道を探すべき、との声があった。

◆ハードランディングの恐れなし

 中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の委員で、清華大学中国世界経済研究センターの主任である李稻葵氏は、2012年の中国の国内総生産(GDP)成長率が前年比で8.5%に減速するとの予想を示したが、これは今年の予想成長率の9.2%より0.7ポイント低い。中国は今後2、3年は緊縮した経済政策を続けるべきであり、将来は主に国際経済環境に基づく微調整が行われる」との見方を示し、「適度な成長ペースという環境を作ることが最も適切な改革だろう」と述べた。

 12年のインフレ率については、穀物価格の上昇圧力に比較的はっきりとした緩和がみられるとして、2.8%に低下すると予想。インフレ圧力が大きく和らぐとの見方を示した。貿易黒字については、縮小或いはゼロに近づき、基本的に貿易均衡を達成すると予想した。

 中国国民経済研究所の樊鋼所長は、「中国経済にハードランディングの懸念はなく、今はソフトランディングに向かっている」と指摘。「GDP成長率は今や約9%に低下し、今後さらに低下するだろう」と述べた上、来年の成長率が8.6~8.7%になるとの予想を示した。その上で、「これは中国の経済構造の転換に有利だ」と述べた。所長によると、中国が素早い反応でバブルの発生を防いだことがソフトランディングに向かっていると判断する理由。2010年初めから実施した不動産引き締め策が全国的な大規模なバブルの発生を防いだと説明した。

◆経済減速で中小企業の経営圧迫も

 中小企業の経営環境が悪化している問題について樊所長は、資金調達難問題を解決するほかに、中小企業が自ら自身に合った発展の道を探すべきだと指摘。「ある産業において進退の判断に迫られた時、その産業から撤退するのか、あるいは合併や新興分野へ進出するのかをまず考慮すべきであり、簡単に融資を求めるべきではない。中小企業は単に成長を求めるのではなく、自社の経営体制づくりに努力すべき。長期的な視野とバランスのとれた心構えが必要だ」と述べた。

 また、ソフトランディングの過程でみられるGDPの減速が一部の中小企業に短期的な影響を与え得る可能性を指摘し、「中小企業の資金ひっ迫問題緩和を促すためのミクロ面での政策の補充が必要だ」とも指摘した。所長によると、ミクロ面での中小企業支援は、今後数年の安定した経済成長の基礎固めに必要。樊所長は「今後数年の中国の経済成長のペースが安定し、過熱しない程度の10%以下の成長を保てば、中国経済により良好な基礎をもたらし、構造改革と調整をさらに推し進め、中小企業により良好な環境を創り出すことができる」と述べた。

 全国人民代表大会委員で、民主党派の中国民主建国会の辜勝阻中央副主席は「中小企業の生存困難な状況を解決するための強力な改革を実施することが、中国経済に存在するさまざまな難題を克服することにつながる」と指摘。「金融改革や財政改革のほかに、独占業界に対する改革に注目すべき」「民間資本の投資チャネルの多様化を検討するべきだ。国務院がこのほど打ち出した9項目の金融政策(国九条)は、企業の資金調達チャネルに着目した。投資チャネルもさらに重要なことだ」と述べ、投資分野の改革の必要性を強調した。(編集担当:浅野和孝

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