中国人有識者「日本はなぜTPP協議参加を選んだのか」

2011年11月12日 11時03分
 中国経済網は12日、日本の野田佳彦首相が11日夜に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)協議への参加を決定したことについて、「日本はなぜTPPを選択したのか」という中国国内専門家の評論記事を掲載した。

 上海交通大学日本研究センターの王少普主任による評論記事は、TPPに対するアメリカの関心や態度、日本国内での激論や対立の背景を紹介したうえで「野田氏が最終的に参加の決断を下した動機はどこにあったのか」とその意図を考察した。

 まず、「当然のこと」として自由貿易の潮流に乗って日本の経済力を高め、産業の空洞化を防ぐ目的を挙げ、「民主党や内閣の支持率が日に日に下がる中、野田氏がより必要としているのは産業界、財界、そしてアメリカの支持」と説明した。発表を1日送らせたことは「国内の対立緩和、協議におけるアメリカとの駆け引きに有利であり、理解できる」とした。

 一方で「不安にさせる動機もある」として、野田氏の側近がかつて中国と拮抗(きっこう)するという外交戦略上の視点でTPP協議加入を検討し、中国に「日本を軽視してはならぬ」と思わせるとともに、「アジア太平洋地域の秩序は日米で構築するという気概を持たねばならない」と強調していたことを挙げた。

 このような論調が実際の野田氏の立場に影響したかどうかについては「分からない」としたうえで、「アメリカの目標はアジア太平洋地区のリーダー的地位を強化することであり、そのためには中国との協力が不可欠」「日本はTPPに加入する一方で日中経済協力の重要性を忘れてはならない」と提起した。

 そして「今このとき、過ぎたるは及ばざるがごとし、という知恵に満ちた格言を思い起こすことが、各方にとって有益となるだろう」と結んだ。(編集担当:柳川俊之

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