韓国経済の先行きに危機感募らす主要紙=「不安な警報音があちこちから」「半導体好景気は錯覚」

2017年8月13日 11時10分 (2017年8月16日 00時00分 更新)

韓国経済の先行きに主要紙は危機感を募らせ、「不安な警報音があちこちから鳴り響いている」などと指摘。「半導体好景気の錯覚をぬぐい去り、製造業の構造的な危機を直視すべきだ」と提言している。写真はソウル。(Record China)

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2017年8月12日、景気回復のぬくもりが広がる前にすでに燃料が切れているのか。韓国経済の先行きについて主要紙でこんな悲観的な論調が目立っている。「不安な警報音があちこちから鳴り響いている」とも指摘。「半導体好景気の錯覚をぬぐい去り、製造業の構造的な危機を直視すべきだ」と提言している。

朝鮮日報は「韓国経済の構造的危機を覆い隠す半導体好況」との社説を掲載。「年初来の韓国経済には追い風が吹いているかに見えた。企業の実績が大きく改善し、証券市場も過去最高値を更新した。文在寅新政権は今年の経済成長率予測を上方修正した。しかし、回復の勢いは減速している」と注意を喚起した。

この中では「今年4~6月の製造業の平均稼働率は71.6%にすぎない。世界的な金融危機を経験した2009年1~3月(66.5%)以降で最低だ。工場の生産ラインが止まりつつあることを示している」と説明。「4~6月の製造業生産能力指数は112.8で、2010年(基準値100)に比べ、生産能力が12.8%向上したことを示している」としながらも、「ここには半導体による錯覚が存在する。半導体だけが急成長したからだ」と警鐘を鳴らしている。

さらに「サムスン電子とSKハイニックスによる半導体好景気の錯覚をぬぐい去り、韓国経済が抱える本質的な問題、製造業の構造的な危機を直視すべきだ」と強調。「特に生産誘発効果が大きい自動車、造船などは四面楚歌(そか)状態だ」と述べ、「主力産業の体力が枯渇し、半導体を除けば、次世代の成長源もない。規制を緩和し、労働市場を改革し、新産業、新成長動力を育成しなければならない」と論じている。

中央日報は社説で「韓国経済の回復傾向が強固ではない」との企画財政部の分析を紹介。「要するに、景気回復傾向が不安だという診断が相次いでいるが、対応策は見当たらない。むしろ投資心理を冷え込ませるような経済政策が後を絶たない」と言及した。

社説は「文在寅政府は主要な輸出競争国の傾向とは違い、法人税引き上げのカードを選ぶことで零細商工人・中小企業に負担になる最低賃金の引き上げに力を与えた」と批判。「多くの専門家はこのような圧力より投資心理を刺激する革新と規制廃止が切実だという分析を出している」と政策の転換を求めた。

その上で「これでは文在寅政府が178兆ウォン(約17兆4892億円)で推進していこうとする『Jノミクス』の実現の可能性が低下するしかない」と警告。「景気回復→税収増大→雇用増加の好循環の代わりに主力産業が停滞して経済活力が落ちれば、現政権の100大課題は動力を失うことになる。今でも経済の躍動性を生かす方向に経済政策を補完しなければならない」と呼び掛けている。(編集/日向)

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