卒業の条件は「マラソン10回分完走」「野菜栽培」「ダイエット」、多様化する大学の試験―中国

2017年11月19日 16時40分 (2017年11月22日 00時00分 更新)

このような一部の大学で導入されている、新しい試験方法がネット上で話題になっている。(Record China)

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「大学在学4年間にマラソンを10回完走する、あるいは野菜を育てて収穫することが、期末の学業成績に関係する」、「ダイエット科目で2項目の指数を下げ、その割合に応じて点数が加算される」。一部の大学で導入されている、このような新しい試験方法がネット上で話題になっている。これらの驚くべき新しい方法は、一体どのような経緯で決まったのだろうか?学生の反応は?これらの新カリキュラムをいかに評価すべきだろうか?新華社が伝えた。

〇「野菜栽培」「ダイエット」―――履修単位獲得は容易ではない

大学を卒業するのに、「マラソン10回完走」は必要なのだろうか?合肥学院がこのようなカリキュラムを採用したことに、注目が集まっている。今年8月に実施が始まった「合肥学院学生体育成績審査評定方法」によると、在校生は、フルマラソンを累計10回(総距離約420キロメートル)完走しなければならない。つまり、在校中に平均2-3000メートルの距離を一週間に2度走らなければならない計算となる。

どうやって正確に距離を計測するのだろうか?どうやって代走を防止するのだろうか?これらについて、合肥学院公共体育教学部の許大慶主任は、「学生は、アプリ『歩道路■』(■は足へんに包)をダウンロードし、『楽■』をタップすると、画面のマップ上に2カ所の『タイムカードポイント』が表示される。学生はペース条件に基づき、走行中にこの2カ所を通過すればよい。これにより、1人の学生が複数の携帯を持って他人の代走を行う違反行為を防ぐことができる」と説明した。

学生に「野菜の栽培」を求める大学もある。浙江農林大学は、総面積約6.67ヘクタールの学生農園を擁している。この農園で野菜を育てることは、同校農業学院の学生の必修科目「農業生産総合実践訓練」の重要な構成要素となっている。

同カリキュラムの育成計画によると、この農園には、農学院の各クラス専用の野菜畑が設けられている。学生たちは普段、ここで授業を受けるだけではなく、農作物の生長管理に関する知識をフィールド学習し、常に水をやり、肥料を与えて世話をする。菜園管理や野菜栽培の出来不出来は、科目の平常点に直接影響し、さらには学期末の履修成績にも関係してくる。

「マラソン完走」や「野菜栽培」のほか、「ダイエット」でも単位取得が可能だ。南京農業大学では、ダイエット体育科目は、減量を目的とする学生のために設けられたカリキュラム・評価体系で、一学期の授業期間を6週間に凝縮、1週間に3コマを確保、運動量を増やして脂肪を減らす頻度を上げる。成績評価については、体重の7%あるいは体脂肪率の10%を減らすことができれば、肥満学生は基本的に履修単位を取得できる。

〇続々と登場する「新種のテスト」、学生はどう対応?

合肥学院経済学部3年の張彬彬さんは、「学期が始まった時、マラソンを10回完走しなければならないことを知った。その当時は、絶対にできないと思った。だが、周りのみんなが走っているのを見て、自分も一緒に走ろうと決心した。今は、週3、4回走っている。1回あたり8分くらい、距離にして1.5キロから2キロになる」と話した。

「学期が始まってから今までに5キロやせた。ランニングと大いに関係があると思う。宿舎のルームメイトは、授業がない時には宿舎で寝るかゲームで遊んでいた。だが、マラソンの科目がスタートしてからは、夜の授業がない時にルームメイトを誘って一緒に走るようになった。学校内でも、このようなムードがだんだんとできあがってきた」と張さんは続けた。

「野菜栽培」の科目も学生の間で評判が高い。彼らは、「野菜の栽培に携わることで、農作業の基本的技能を学ぶことができ、学生生活が充実した」と話している。

浙江農林大学2017年度入学の徐沛欣さんは、「これまでは、家で親にいつも、『しっかり勉強して、大学に合格すること。畑仕事などする必要はない』と言われ続けていた。そのため、大学生になった今、まず学ぶべきことがまさか農作業になるとは思わなかった。それをマスターすれば、新技術を応用した栽培や、より良い品質で生産量の高い農作物を開発する方法を学ぶことができる」と述べた。

〇カリキュラムのイノベーションは、受けを狙ったパフォーマンスか?

多種多様の新しい試験が設けられることについて、一部のネットユーザーは、「これは、大学のカリキュラム・評価体系のイノベーションであり、奨励・普及すべきだ」と高く評価している。一方、「これは受けを狙った大学の派手なパフォーマンスに過ぎない。学生の間で受け入れられ、全面的に発展するとは思えない」という疑問の声も挙がっている。

中国教育科学研究院の儲朝暉・研究員は、「マラソン完走、野菜栽培、ダイエットだけではなく、他の科目を開設している大学もある。これらの科目の善し悪しを評価するためには、まず、学生が学び成長していくプロセスで必要であるか否かを見極める必要がある。必要であれば、その科目に対応した授業を開設するのは理にかなっている。キャンパスライフが充実した、バラエティに富むものであるためには、さまざまな方法による表現方法が必要だ」との見方を示した。

浙江農林大学農学院党委員会の朱軍・副書記は、「我々は、畑を農学専攻の学生のクラスに分配し、彼らが農作業に参加し、農作物を収穫するよう指導している。この試みは、かなり手ごたえのある成果が得られた。学生たちの労働意欲が高まっただけではなく、農作物に対する彼らの理解が深まり、労働の基本技能を身につけることができた。『春に耕し夏に草取りをし、秋に取り入れ冬に蓄える』という一連のプロセスが、生活の中に根付くことが可能となり、同時に学びを得ることができた。これは一つの実践であり、自然に寄り添ったライフスタイルでもある」とコメントした。

合肥学院公共体育教学部の許大慶主任は、「この実践を続けていくならば、それは決して形だけのパフォーマンスにはならない。たとえば我々は、キャンパスの体育管理をさらに改善するという目的から出発したのであって、受けを狙ったわけではなく、学生からの反応を見ても、確実に効果があがっている。日常生活の中で、いかにして学生たちに健康的な習慣を根付かせるかということが大切なポイントだ。この試験を設けた背景には、学生が4年間の大学生活の中で長距離走という運動習慣を身につけることで、自身の身体的素養を高めると同時に、キャンパス内に健康的なライフスタイルを奨励するムードを創造するという目的があった」と話した。(提供/人民網日本語版・編集KM)

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