日本の街並みはなぜきれい?日本人はなぜあんなに優しい?気付くと私は「日本大好き」になっていた―中国人学生

2018年8月12日 15時50分

信陽師範学院の梅瑞荷さんは、日本について何も知らなかった自身が「日本大好き」になるまでの過程と日中関係の今後について、作文につづっている。(Record China)

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「日本も、中国も、相手の良さを認識し、好きになる人が増えてゆけば…」。信陽師範学院の梅瑞荷さんは、日本について何も知らなかった自身が「日本大好き」になるまでの過程と日中関係の今後について、作文に次のようにつづっている。

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大学に入ると希望した英語ではなく日本語の専攻となっていた。日本について何も知らなかった私は日本語を勉強し始めた。初めて出会った日本人の教師は初級会話の授業を担当する水口という女性だった。「親が日本が好きだったら、子どもたちも日本を好きになれる。だから、まずあなたたちに日本を好きになって欲しい」。初めての授業でそうおっしゃった。その時はまだ日本について何も知らなかったし、興味も持っていなかったから、この話の意味はあまり理解できなかった。しかし、このことばは頭の中にはっきりと残った。

日本語を勉強してから、まもなく4年目を迎える。最初は大変苦労した。「私は英語が好きなのに日本語を勉強するなんて……」。少しイライラしていた。クラスの中には、子どもの頃からもう日本の漫画や映画などを見てきた人もいるし、外国語を学ぶ才能がある人もいる。しかし、私はそんな人ではない。日本には天皇がいることすら知らなかった。五十音図も一カ月かかってもなかなか覚えられなかった。とても暗い時期だった。

偶然のきっかけで大人気のアニメ「ONE PIECE」を見始めた。そして、アニメを初めとして、「1リットルの涙」や「HERO」などドラマや、「ブラタモリ」や「SMAP×SMAP」などのバラエティー番組も次々と見てきた。日々そんな世界に没頭していると、日本について、知っていることが少しずつ増えてきた。日本への興味も更に深くなっていった。「なぜ日本の街並みはあんなにきれいなのか」とか、「なぜ日本人はあんなに優しいのか」とか、「どうして日本と中国はこんなに違うのか」とか。色々な疑問が生まれ、「日本のことをもっと知りたい」という気持ちばかり強くなっていた。気づいたら、自分も、もう水口先生が望んだ日本が大好きな人になっていた。

しかし、先生が言ったように、本当に周りの人も日本が好きになれるだろうか。子どももいない私は水口先生の言ったように自分の子どもも日本が好きになれるかどうか、まだ分からない。いつもそばにいてくれる親について言えば、日本に対する私の熱さを全く理解してくれない。「また日本のものばかり見てるのか。将来家の近くの学校で英語の先生になったらいい。英語の勉強だけはちゃんとしろよ」と父はいつも言っていた。母も私が卒業したら、田舎に帰って欲しいと思っている。つまり、日本語が全然使えなくなるということだ。女の子だから、やはり親のそばにいた方がいいという親の気持ちは理解できなくもないのだが、どうしても好きな日本語の勉強を止めたくない。また、いつか、どこかで、一生懸命に勉強してきた日本語を役に立たせたい。

私にとって、とても大切な人である両親がこうした気持ちを分かってくれないのは、とても寂しかった。日本語の勉強の大変さにせよ、日本のドラマやアニメを見る楽しさにせよ、結局は自分だけの世界でしかない。私はそう思っていた。その思いを変えたのはある電話だ。「梅ちゃんがブログで薦めてくれた日本のドラマを見て日本にとても興味が湧いて、日本語の勉強を始めた」。久しぶりに高校時代の同級生からかかってきた電話だった。彼女は経済を専攻しているが、私のブログをきっかけにして勉強を始め、現在は日常対話も少しできるようになったという。自分がブログに書き残したものがまさか彼女に影響するとは思わなかった。とても不思議だった。

その瞬間、水口先生の、「親が日本が好きだったら、子どもたちも日本を好きになれる」ということばが突然頭の中に浮かんできた。その話の本当の意味は私が理解した意味より更に深いと思う。自分が何かを理解し、好きになったら、周りの人もいつかきっとそれを理解し、好きになるということだろう。日本も、中国も、相手の良さを認識し、好きになる人が一人ずつ増えてゆけば、お互いの理解が深まり、日中両国の人々も仲良くなれるのではないかと思う。(編集/北田)

※本文は、第十三回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「日本人に伝えたい中国の新しい魅力」(段躍中編、日本僑報社、2017年)より、梅瑞荷さん(信陽師範学院)の作品「日本が大好きな私ができること」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。