今月、アメリカのメジャーリーグは、各地でキャンプインした。それに伴い、日本人メジャーリーガー達の様子もニュースで連日、報じられるように。

その中でもメジャー17年目を迎えたイチローは、毎日変わるTシャツのイラストも含め、今年も大きな注目を集めている。

イチローは昨年にはメジャー通算3000本安打を達成するなど、「レジェンド」と称されるほどの偉大なキャリアを築き上げてきた。そんなイチローには、多くの選手がリスペクトの目を向けている。
今年初めてメジャーリーグのキャンプに参加した、新人のブライアン・アンダーソンは「彼は生きる伝説」と発言。この他にも、オズナやゴードンなど、イチローを慕うチームメイトは多い。

「人の考えを否定しない」イチローの凄さ


イチローが周囲からの尊敬を集めているのは、もちろんアメリカに限った話ではなく、日本人選手からも畏敬の念を抱かれている。
特に第一回、第二回WBCでは日本の精神的支柱として、2連覇に大きな貢献を果たした。
そんなイチローのの凄さを、2006年に行われた第一回WBCでチームメイトとして戦った里崎智也が、2015年発売の『非常識のすすめ』で語っている。

イチローはメディアで度々見せる気難しい印象と異なり、後輩に対してもかなり気を配っていたようだ。里崎によると、イチローは「人の考えを否定しない人だった」と本書内で紹介。

また、里崎はイチローとのこんなエピソードを紹介している。
夕食時に野球談議になった際、「ツーストライクからでもヤマを張るんです」と言った里崎に対して、イチローは「そんなんか」と頷くだけだったとのこと。
普通であれば、この時はこうしたら良いとアドバイスを送りがちだろうが、イチローは絶対にそのようなことはせず、後輩であっても相手の考え方を認めるのである。

「まず人をリスペクトするという器の大きさと言うか、人間としての姿勢に感動を覚えた」と里崎は『非常識のすすめ』の中でイチローを称えている。

野球の実績はもちろんであるが、このような姿勢があるからこそ、イチローは多くの選手から尊敬される存在なのだろう。
イチローのメジャー17年目のシーズンは4月3日から始まる。

※イメージ画像はamazonよりNumber(ナンバー)臨時増刊 ICHIRO MLB 3000 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー))[雑誌] Number