「歴女(レキジョ)」「戦国乙女」と呼ばれる三国志の英雄や日本の武将に興味を持つ歴史好きの若い女性が増えている。
 東京・御茶ノ水にある歴史好きの人が集うバー「レキシズルバー」や、歴史時代書房「時代屋」という専門書店など歴史に関するお店も人気だ。
旅行会社では史跡巡りツアーが開催され、日本各地の史跡ではイベントが開催されている。そんな歴史ブームの中心にいる「歴女」。この呼び名は「歴史好きのアイドル」である「歴ドル」がきっかけに作られたとのウワサ。

 では「歴ドル」とは一体何者なのか? 本を出版している歴ドルを見つけた新刊JP編集部・新刊J子はインタビューを計画。
 元祖歴ドルの小日向えりさんに、歴ドルの謎と著書『歴ドル小日向えりの恋する三国志』についての深いお話を伺った。また、インタビュー巻末には小日向えりさんのコスプレ写真も掲載中です!


◇    ◇    ◇


―歴ドルになったきっかけは何ですか

「イベントに出る時に命名してもらったのがきっかけです。
もともとTシャツが大好きで集めていたんです。そんな時、赤兎馬という三国志Tシャツブランドと出会い服を買ったのがきっかけで三国志にどんどんはまっていきました。その赤兎馬さんのスタッフの方とTシャツ・イベントでお会いした時に、三国志のイベントに誘われて出演することになりました。赤兎馬さんが、三国志のイベントだし、せっかくだから「歴史アイドル」という肩書きをつけちゃってもいい?と提案されそのイベントから歴史アイドルになったんです。」

―歴ドルは何人いるんですか?

「たぶん、歴ドルは4人くらいだと思います。初めて聞いた時は「何それ!」って私も思ったんですけど(笑)。赤兎馬さんをはじめスタッフたちが命名時に、他にもいるのかなと思ってインターネットで検索したんですけど、出てこなかったんで私が初だと思います。
最初は「三国志アイドル」で「三ドル」か、「歴史アイドル」で悩まれてたみたいなんですけど、最終的に「三ドル」だと三国志だけに特化しちゃうので「歴ドル」なったようです。」

―歴史はいつから好きだったのですか?

「Tシャツを買っていろいろ小説やマンガを読みだしてからなので大学一年生の夏ですね。ちょうど横山光輝さんの「三国志」全60巻のマンガを読破し、好きになりました。」

―なぜ三国志なんですか?

「三国志は物語性が強いので、最初は読み物として興味を持って読んでいたんです。そのうちに正史という歴史上の事実はどうだったんだろうと気になり調べるようになりました。もちろん日本史も好きですよ。戦国と幕末などの激動の時代が今一番興味があります。」

―歴ドルでよかったことはありますか?

「自分では、時間やお金の都合でなかなかいけない史跡に行けることです。
趣味が仕事なので、とにかく楽しいです。
最近では川中島や関ヶ原に行ってきました。」

―歴ドルになる前は普通のアイドルだったんですか?

「Tシャツ研究家でした(笑)。はまると一直線の性格でオタクタイプなんです。昔っからいつも何かにはまってます。Tシャツをたくさん集めたり、カメラに夢中になったこともありますね。もともとはモデルに憧れて今の事務所に入りました。好きなことを活かして芸能活動できたらいいなと思っていていたので、今はそれを自分の特色としていかせるのがうれしいです。」

―歴ドルならではの苦労した点はなんですか?

「『歴史が好きだから間違えちゃいけない』ということがプレッシャーになることがあります。
クイズ番組で普段なら間違えないようなことも「間違えちゃいけない」とか「全国に放送される」と思うとミスしてしまったり…。
あとは常に新しい情報を気にしていないといけないことです。例えば「日本で初めて新婚旅行をしたのは誰?」と聞かれると一般的には坂本竜馬ですよね。でも本当は小松帯刀だっていう説もあり、ごくごく最近では、伊能忠孝だっていう説も出てきています。そういう風にどんどん変わっていくんです。石田三成の人物像も10年前と今ではだいぶ違います。
説も資料も新しいのが出てくるので、常に新しいことに目を向けて勉強し続けることが大変です。」

―どうやって勉強するのですか?

「本をたくさん読みますね。雑誌だと『歴史街道』をよく読んでいます。歴女(歴史が好きな女子)のCancamって言われてるんですよ(笑)。歴史雑誌は特に新しい情報が載っているので楽しく読ませて頂いています。」

―休みの日は何をしていますか?

「歴史好きの友達とドライブで史跡を巡ったりお城に行ったりすることが多いです。家で過ごす時は本を読んだりブログ書いたりしています。」

―お勧めの史跡はありますか?

「青山霊園とか…。(マネージャーを見て)一般の人に霊園をお勧めしてもいいですか?(笑)史跡巡りの好みは城派と墓派大きくに分かれてると思うんです。
兜やお城などの形が好きな人と精神性を求める人の違いだと思います。私は、どちらかというと墓マイラーなんです(笑)。でもお墓巡りはマニアックなんで、松本城とか大阪城など豪華絢爛なお城の方が見ていて楽しいかもしれませんね。」


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【関連リンク】
『歴ドル小日向えりの恋する三国志』
歴ドル小日向えりオフィシャルブログ「ひなんこフォトブログ」
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