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夜が明けない真冬の北極圏サバイバル80日間は「常に空腹だった」

2017年9月22日 17時00分 (2017年9月23日 16時41分 更新)

 2012年以来、探検家の角幡唯介(かくはたゆうすけ)さんは4回に渡って真冬の北極圏を旅してきた。


「夜が明けない極夜の闇の中を1人で橇(そり)を引いて冒険し、その果てに太陽が昇ったときに、果たして人間は何を思うのか。地理上の空白を目指すのではなく、より根本的な未知の世界に触れることを目的とし、現代的な探検の道を開拓することが目的でした」


 昨年冬から今年の春に掛けて行われた極夜行は、ハプニング続きだったという。


「前回の旅で中継地点にデポした食料や燃料が、白熊に食い荒らされていたのです。月明りを頼りに麝香(じゃこう)牛を獲ろうと試みたけど、見通しがきかずに仕留められず。手持ちの食料は2カ月分しかなく常に空腹で、相棒の犬も痩せ細っていった。 その姿が哀れで感傷的になりつつ、『こいつが死んだら食べるのか……肉が少なくなっちゃったな』と思ったこともありました(笑)」


 旅のクライマックスは、出発から78日目に訪れた。


「20時間近く続いた地吹雪が、一瞬ゆるんだ。そのとき旅に出てから初めて太陽が昇りました。すごくデカくて、温かかった。こみあげたのは純粋な感動で、思わず涙が滲みました」


INFORMATION

10月より、文春オンラインで北極探検記「極夜の探検」の連載を開始予定


(「週刊文春」編集部)


注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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