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就労世代のがんサバイバーへ 「仕事のペースを取り戻すために、少なくとも半年から1年はかかるものです」

2017年12月11日 07時00分 (2017年12月12日 06時41分 更新)

 早期発見や治療法の進歩によってがんの生存率が上がり、治療を経て仕事に復帰できるケースも今や珍しくありません。しかしその一方で、「がん患者や家族の心のケア」に特化した取り組みを行っている国立がん研究センター東病院の精神腫瘍科長・小川朝生医師は「日本での広がりはまだまだ不十分」と指摘します。


 最新の薬や医療技術だけでなく「本当に求められている治療」とは、一体何なのでしょうか。「精神腫瘍科」の現状と課題についてお聞きしました(前後編インタビュー。 #1 が公開中です)。




■職場復帰後のメンタルサポートがまったく足りない 

──がんサバイバーの職場復帰は進んでいるといわれていますが、実際はどうなんでしょうか。


小川 がん対策基本法が改正され、確かにがん患者さんの就労対策は進んでいます。生命予後(病気・手術などの経過において、生命が維持できるかどうか)の改善と、支持療法(副作用に対しての予防策や症状を軽減させるための治療)の普及によってサバイバーの生存率が上がっているので、職場復帰できるケースも増えています。でもここには大きな問題があると私は見ています。


──就労できるかどうかが一番の問題ではないんですか?


小川 いや、そうじゃないんですよ。職場復帰だけを目的としたサポートや支援はいろいろあるのですが、職場復帰した後のメンタルサポートに関する理解や支援がまったく足りないのが問題なんです。就労世代の患者さんに特に多いのが、せっかく治療がうまくいったのに、治療を終えて仕事に復帰した後でつまずくというケースです。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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