長く付き合えるっていいね。パタゴニアが提唱する「Worn Wear」論

2017年12月17日 08時00分

「Worn Wera」プロジェクトをご存知だろうか。パタゴニアのサーフ・アンバサダー、キース・マロイと妻のローレンの提唱によって始まったプロジェクトで、穴が空いたり破けてしまっても、修理しながら長く着ることの大切さを呼びかける活動だ。その延長で生まれたアイテムが、ユニークなエピソードとともにすこぶる愛らしい。

ニセコ雪崩調査所所長がパトロール中に着用していたダスパーカ。年間約180日も着用するという。

パタゴニア社員が同僚とのクライミングキャンプ中に焚き火の横でうたた寝したときに、火の粉で脇に穴を空けてしまったとか。「なんかスースーすると思ったら……」と恥ずかしくも楽しい思い出を語る。

「こんなクタクタになるまで着てもらえて本望」とパタゴニア社員。

アラスカのデナリの麓を歩いている際、シカに追いかけられ枝に引っ掛けて穴を空けてしまったという思い出のある1着。

お下がりとして譲り合い、3つの家族の子供たちが着用してきたデニム。いちばん最初にはいていた子供は、現在では成人しているそう。

リペア跡がシャレて見えるのもこのプロジェクトの面白さ。

「Worn Wera」プロジェクトの真の目的は、新品を作る際に生まれる環境への負荷を最小限にすることである。なにより、長年愛用した服にはリペアの跡とともに所有者の思い出まで刻まれ、長く付き合うことの喜びも感じられるんだ。

まるでデニムみたいな感覚をアウトドアウェアで味わえようとは。きっと多くの大人たちに共感してもらえるに違いない。

河津達成(S-14)=写真 菊池陽之介=スタイリング

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