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生理用ナプキンの話 第13回<さすらいの自由が丘>

2018年5月17日 09時00分

 ああ、春って素晴らしい。

 近所のお庭の柵にはクリーム色の木香薔薇がからまり、足元にはパンジーが咲き、木々の間から鳥のさえずりも聞こえる。

 春ってなんて素敵なの。ブラーヴォ、ブラーヴォ、ブラヴィッシモ。私が青空に向かって快哉(かいさい)を叫びたくなるのも、花粉症が治ったからだ。去年の4月に一人で自由が丘に引っ越して来てから、毎朝欠かさず酢玉ねぎを食べたのだ。

 一緒に酢玉ねぎを始めたのに、三日坊主でやめた実家の人たちは、今年も鼻をたらし、目を赤くしている。

 そういえば春になってから、生理もない。

 毎日が爽やかなはずだ。2年前には、生理の周期が19日になってしまい、「ああ、私の人生、一年中生理なのか」と、暗澹(あんたん)たる思いがした。そういう時期を過ぎたら、だんだん生理の周期が長くなり、時々一回、生理が抜けることがあった。そういうときでも生理痛はしっかりとあり、誰かに頭と足をもって、ぎゅーっと身体を雑巾絞りにされたごとく下腹部が痛み、そんなに痛いにも関わらず、さっぱり出血がないときには、私の中で、女性ホルモンと老化が一生懸命、戦っているのだなあと思った。

 20代の頃、一番生理痛が酷(ひど)かった。実家にいるときなどは、「ううう. . . 」とうなり声をあげ、身体をくの字にして、「お腹が痛い、痛い」と畳の上に転がっていた。苦しむ私の頭のそばで、母が仁王立ちになり、「痛くないと思えば痛くないっ。

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