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進むバスツアー高級化 制度変更に揺れる業界、売りにできなくなった「安さ」

2016年6月5日 15時23分 (2016年6月9日 11時05分 更新)

バスツアーズが「究極のバス旅行」を目指し導入する、水戸岡鋭治さんデザインの新型バス「YUI PRIMA」(画像出典:神姫バスツアーズ)。

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 こうした動きの背景にあるのは、2000(平成12)年に行われた貸切バスの規制緩和です。これによって事業者が2倍になり、競争が激化。価格競争が発生し、経費切り詰めなどを原因とする悲惨な事故もしばしば発生しました。

 それを受けて2014年、新たな貸切バスの運賃・料金制度がスタートしますが、これによりバスツアー実施会社側では新たな課題を抱えます。

 神姫バスツアーズによると、貸切バスの運賃、料金は適正になり構造が改善されたものの、ツアー代金も上昇。1500円から2000円も値上げしなくてはならない日帰りツアーが出るなどしたことから、「バスツアー離れ」が発生。大幅な集客減になってしまったそうです(前年比10%減)。

 構造が改善された代わりに、代金アップで業界に生まれた「バスツアー離れ」の不安。しかし、安全が最優先なのはいうまでもありません。

 そこで登場するのが、現在のバスツアー業界で目立ってきた「高付加価値化」です。近年、金銭的な余裕があるアクティブシニアをターゲットにした商品がさまざま存在します。バスツアーも高い価値を付加することで、ツアー単価を上げても離れない“そうした層”を狙う方法に動き出した、というわけです。

 制度の変更により、かつてのような「安さ」を売りにするバスツアーは難しくなりました。今後より一層、バスツアー事業者は「量より質」へかじを切り、「高付加価値」を魅力にする「高級バスツアー」が日本で進化していくかもしれません。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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