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テロ対策に「共謀罪」は必要か?

2016年9月13日 15時00分 (2016年9月20日 08時17分 更新)
テロ対策を目的として組織犯罪処罰法改正案を政府が提出予定

政府は9月の臨時国会で,テロ対策を目的として組織的な重大犯罪を計画した段階で処罰できる組織犯罪処罰法改正案を提出する予定である,と報じられています。
この法案,名前は「テロ等組織犯罪準備罪」とされていますが,その実体は過去に3度廃案となった「共謀罪」を基にしたものです。
具体的には,これまでの共謀罪法案の適用対象が単に「団体」であったものを「組織的犯罪集団」に限定し,「目的が4年以上の懲役・禁固の罪を実行することにある団体」と定義しています。
さらに,「犯罪の遂行を2人以上で計画した者」を処罰することとし,その処罰にあたっては,計画をした誰かが「犯罪の実行のための資金又は物品の取得その他の準備行為が行われたとき」としています。
具体的には,テロ組織や暴力団,人身取引組織,振り込め詐欺集団などを想定しているものと思われます。

共謀罪は過去にも国会へ提出されたものの不成立に

共謀罪については,2003年から2005年にかけて関連法案が国会へ提出されましたが,現実に犯罪を実行したか否かを問わず,単に「謀議」がなされたことを持って犯罪として処罰できることは処罰対象を無制限に拡大する危険性があり,思想弾圧にも用いられかねないという批判があり,最終的に成立に至りませんでした。
今般,東京オリンピックを控えてテロ対策が求められる中で,政府が国連越境組織犯罪防止条約締結のための国内法整備として「テロ等組織犯罪準備罪」を検討しているものであり,10年ぶりに共謀罪の要否が形を変えてもう一度問われることになります。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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