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金融庁が仮想通貨業者の「検査とりまとめ」を公表した意味

2018年8月10日 20時10分

金融庁が8月10日に公表した「仮想通貨交換業者等の検査・モニタリング 中間とりまとめ」。同庁が2月以降、みなし業者16社、登録業者7社に対して実施してきた立ち入り検査において把握した実態や問題点を取りまとめたものです。

ただ、その内容は本サイトで何度も報じてきた既出の内容がほとんど。金融庁が今、このタイミングで中間とりまとめを公表した狙いは、どこにあるのでしょうか。


役職員1人で33億円の資産を管理

今回、金融庁が公表した中間とりまとめでは、まず一連の立ち入り検査などで把握できた仮想通貨業界の現状が、定量的なデータとともに示されました。

2017年秋以降、仮想通貨の価格高騰に伴い、各交換業者の業容も急拡大。登録業者13社、みなし業者4社の総資産は、1年前の6.5倍となる6,928億円まで膨らんでいることがわかりました。

一方で、役職員20人未満の業者が調査対象の4分の3に上るなど、少人数で運営している交換業者が大半。役職員1人当たりで平均33億円という多額の利用者財産を管理している実態も、明らかになりました。

こうした中で、多くの業者では内部管理態勢の整備が追い付かない状況となり、さまざまな問題が噴出しているのが現状です。中間とりまとめでは、多数認められた事例として、次のような実態が報告されています。

  • 口座開設、暗号資産(仮想通貨)の移転取引に係る各種規制の理解、暗号資産のリスク特性を踏まえたマネロン・テロ資金供与対策など、第1線にアドバイスを行うのに必要な専門性や能力を有する要員が確保されていない。
  • 業容や事務量に比べ、システム担当者が不足している。
  • 内部監査要員が1名で、他業務と兼務している中、内部監査計画の策定や内部監査を実施していない。

今回の中間とりまとめに掲載された事例は、いずれもみなし業者で確認されたものだといいます。みなし業者とは、金融庁に登録の申請をしているものの、問題があって登録に至っていない業者を指します。

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