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ビットコインの2017年を予想 快進撃は続くのか?

2017年2月1日 12時02分 (2017年2月3日 19時13分 更新)

ビットコインの2017年を予想 快進撃は続くのか?(写真= ProMediaC / Shutterstock.com) (ZUU online)

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2016年はビットコインにとって大きな転機の年となった。浮き沈みは見られたものの、Brexit、トランプ政権の誕生など、国際市場を揺るがす予想外の出来事で価格が急騰。2016年は12月28日で965.52ドル(約11万2753円)と、前年の約2倍に値上がりした。

ビットコイン・ユーザーや投資家にとっては、果たしてこの快進撃は2017年も継続するのかという点が、最も気になるところだ。

■ビットコインの2016年を振り返る

2016年は価格に大きな変動が見られたビットコイン。仮想通貨の代表として「市民権」を得た感を着実に深める一方で、DAOやBitfinexの大型ハッキングやBrexit、米選挙戦といった国際的イベントの影響が、価格の縦揺れとなって市場を一喜一憂させた。

ブロックチェーン技術が世界を覚醒させた今、ビットコインへの社会的関心がより一層強まっていることは確かだ。Coindeskのデータによると、時価総額は12月28日の時点で最高値の157億1620万ドル(約1兆8315億円)を記録。またビットコイン自体の価格も2014年1月以来の最高水準に達している。

■価格上昇が期待できる主な要因

Coindesk、NewsBTCなど様々なビットコインの情報源から専門家の見解をまとめてみると、こうしたポジティブな流れを受け、ビットコインのさらなる値上がりを予想する声が圧倒的に多い。

2016年後半にかけての価格上昇の背後には、世界的なブロックチェーン熱の高まり、経済市場に対する不安要素、仮想通貨への認識の広がりなど、ポジティブな材料が揃っていた。それに加え、世界最大のビットコイン大国、中国から、自国通貨安を懸念する中国投資家の強力な後押しがあった。

金や米ドルを含む従来の安全資産ほどの地位には到達していないものの、Brexitやトランプ氏の勝利でビットコイン価格が高騰したのも事実だ。政府や大手国際企業によるブロックチェーン投資は、今後もさらに活発化していくだろう。

ビットコインの価格を押しあげるには、おあつらえ向きの環境が整っているということになる。

■最も強気な予想は驚きの409万円

それでは気になる「専門家による予想」を見てみよう。最も強気な予想は、香港のブロックチェーン・スタートアップ、ANXインターナショナルのケン・ローCEOによる、3万5000ドル(約409万円)というものだ。ここまで一気に跳ねあがると現実味が薄れ、最早「個人的な願望ではないか」とすら思えてくる。

ローCEOほど強気ではないが、英領ジャージー島のデジタルアセット投資会社、グローバル・アドバイザーズ・ビットコイン・インベストメント(GABI)の設立者ダニエル・マスターズ氏も、2017年中に1100ドル(約12万8447円)のラインを超え、最終的には4400ドル(約51万3788円)にまで高騰すると予想。

英仮想通貨ソリューション会社、スペクトロ・ファイナンスのヴィタウタス・カラレヴィシャスCEOの予想は、1800ドルから1900ドル(約21万186円から22万1768円)。しかし「価格に影響をおよぼす様々な要因を考慮にいれない大雑把な予想」であり、「ビットコインが来年上半期までにPaypalと肩を並べるレベルまで成長する」との、非常に楽観的な仮定に基づくことを前提としている。

■実際の価格を下回る控えめな予想も

もう少し現実的な(?)予想を見てみよう。アイルランドのビットコイン・アソシエーションの設立者、アラン・ドナホー氏が今年上旬に発表した、2016年から2017年にかけての予想は800ドル(約9万3376円)。現時点での価格と比較すると、控えめといってもいいぐらいだ。

ドナホー氏の予想は、ビットコインの発行制限数に基づいている。現在ビットコインは1500万枚しか発行されておらず、2100万枚を目途に2040年前後には発行が終了する。紙幣のように増刷して流通量を増やすということが不可能なため、必然的にビットコインの価値があがるという理論だ。

■各国の政府間でビットコイン争奪戦?

筆者が個性を感じるのは、米サイバー・セキュリティー会社、シビックのヴィニー・リングハムCEOの見解だろうか。

リングハムCEOは2016年5月、自身のブログで詳細にわたる「BT価格予想」を掲載。一時的な値下がりなどを的中させた実績をもつ。2016年、2017年はビットコインの転換期となるとし、1000ドル超えを予想。2018年には3000ドル(約35万280円)に達すると見こんでいる。

リングハムCEOの見解で最も興味深いのは、各国の政府機関が資産としてビットコインの保有に乗りだす可能性を挙げている点だ。政府間で壮絶なビットコイン獲得戦が繰り広げられ、それが価格上昇の引き金になると見ている。ただしリングハムCEOが例にしているような、「中国政府のビットコイン爆買い」の現実味に関しては、多少の疑問が残る。

また従来のインフレとビットコインのインフレを、比較・予測している点も面白い。リングハムCEO は2016年の実世界のインフレ8.7%に対し、ビットコインのインフレは6.4%、2017年は5.3%:4%の割合を予測している。

■現実的には12万円前後?

こうも予想にバラつきがでると、意見をうかがう側にとっては参考にしにくい。総体的に見て、やはり1000ドル(約11万6760円)路線が最も現実的かと思われるが、ビットコイン価格が些細な出来事に影響を受けやすいのは立証済みだ。

世界情勢は悪化する一方。経済情勢も欧州や一部の新興国を中心に、雪崩を起こさんばかりの基盤のゆるみようだ。

市場に溢れ返るネガティブ要因だけではなく、例えば大手小売店がビットコインの取り扱いを開始すれば、瞬く間に価格が跳ねあがるだろう。逆にハッキングなど信用を失うような事件や、ビットコインの規制が強化される動きなどが強まれば、価格は急落する。

リングハムCEOの言葉を借りると、我々は確率の世界に住んでいる。残念ながらビットコインの正確な価格変動を、水晶玉で予言することは不可能だ。(アレン・琴子、英国在住のフリーライター)

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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