<税制改正>賃上げ消極…税軽減優遇せず 政府・与党方針

2017年12月7日 21時30分 (2017年12月7日 21時57分 更新)
 政府・与党は2018年度税制改正で、賃上げや設備投資が不十分な企業に対し、既存の税優遇措置を取り消す方針を固めた。賃上げなどの基準を満たさない企業にペナルティーを科すことで、企業に対し賃上げや生産性向上の取り組みを促す。

 政府・与党は、企業の法人税を軽減する租税特別措置(租特)の見直しを検討している。大企業に対し、前の事業年度に比べて平均給与の支給額が一定程度増加していなかったり、国内の設備投資額が基準を下回ったりする場合は、法人税を軽減する租特の適用から外す方針だ。

 一方、賃上げ総額の一部を法人税額から差し引く所得拡大促進税制は大幅に拡充し、3%以上の賃上げをした企業には減税額を上乗せする方針。また、あらゆるモノがインターネットでつながる「IoT」関連の設備投資や、サイバーセキュリティー対策に必要なシステムなどを導入した企業に対しては、費用の一部を法人税から税額控除する仕組みの創設などを検討している。

 これらの優遇措置を組み合わせた場合、企業の実質的な法人税の税負担は20%台前半となる見込み。税制を通じ、企業の賃上げや設備投資を後押ししたい意向だ。【中島和哉