高橋優 言葉のひとつずつが聴く側を覚醒させるように飛んでくる、新曲「ルポルタージュ」/インタビュー1
撮影/木村隆宏

■高橋優/シングル『ルポルタージュ』インタビュー(1/3)

ついにおかしくなったか、高橋優。18枚目のシングル『ルポルタージュ』のジャケットが公開されたとき、そう思った方は少なくないはず。しかし曲を聴けば、妙な不安は払拭される。すでにドラマ『オトナ高校』の主題歌として表題曲「ルポルタージュ」は流れているが、これがロック度の高い攻めのナンバー。言葉のひとつずつが聴く側を覚醒させるように飛んでくる。これまでもたびたび変化や進化を遂げてきた高橋だが、今回のシングルでまた自身の殻を破ったようなところもある。高橋のエモーショナルな歌に心は震えるはずだ。シングルの話はもちろん、12月からスタートする全国ツアー『ROAD MOVIE』についても訊いた。
(取材・文/長谷川幸信)

「羅針盤」も「ルポルタージュ」も、僕の中では「虹」から続いているテーマ

――昨日、夜中に『ルポルタージュ』のジャケット画像が送られてきてビックリ。思いきり過ぎませんか?(笑)

高橋:アッハッハ(笑)。それはスタッフに言ってください。もちろん僕も関知してますけど、OKを出すかどうかは事務所やレコード会社の人達も関わってますからね。でも今回のジャケットはショッキングでしょうね(笑)。ファンのみんなのツイッターでの反応を見るのも楽しみです。

――このジャケットを見て想像する曲や詞とは、いい意味で全然違うシングルですよ。

高橋:“いい意味で”と言ってくれてありがとうございます(笑)。
高橋優 言葉のひとつずつが聴く側を覚醒させるように飛んでくる、新曲「ルポルタージュ」/インタビュー1
撮影/木村隆宏

――まず表題曲「ルポルタージュ」は、ドラマ『オトナ高校』の主題歌です。ドラマ自体、興味深いストーリーですね。

高橋:このシングルにも収録されている「ルポルタージュ(三浦春馬と唄ったver.)」に参加してくださった三浦春馬くん演のドラマで。同じく出演されている黒木メイサさんは、第二子がお生まれになられたんですよね。そういう状況の方が処女の役で。春馬くんも童貞の役なんですよ。ちょっと下ネタチックなコメディ要素も強いドラマなんですけど、少子高齢化の問題をけっこう取り上げていて。30歳を過ぎても恋人がいない人とか結婚願望がない人は何%ぐらいいるのかって、ドラマの中で示されるんですよ。それが全部、事実なんです。

――その何%かのうちの一人?

高橋:僕!? そうなんですけどね(笑)。そこはともかく、社会問題なんですよ。このままいくと結婚しない人達がもっと増えていって、何十年か後には、ホントに子供のいない世の中になったりしちゃうと。そういうテーマの本も売れているっていうんですよ。だからある種、社会風刺も含むシリアスなテーマも裏にあるドラマ。
高橋優 言葉のひとつずつが聴く側を覚醒させるように飛んでくる、新曲「ルポルタージュ」/インタビュー1
撮影/木村隆宏

――そういう台本をまずもらって、このドラマの曲を作って、というオファーだったんですか?

高橋:そうです。曲を作るにあたって最初に浮かんできたのは、ドラマのタイトルが『オトナ高校』なので、オトナになるのはどういうことかというテーマでしたね。僕はデビュー前から「こどものうた」を歌っていたり、「駱駝」という曲では<大人はバカだから>と歌っていたり、子供であることや大人になっていくことをずっとテーマにしてきたところもあったので。『オトナ高校』というのは、自分にドンピシャだったんですよね。だから最初に、オトナになるのはどういうことだろうって浮かび、それと相反する視点から、子供とはどういうことだろうと。それを考えました。

――詞先だったんですか?

高橋:そこは微妙なんですよ。まずテーマがありつつ、次に作ったのがメロディなんです。厳密に歌詞がいつできたのかと言えば、ギリギリまで調整しながら書いて、レコーディング当日も歌いながら変えて、書き直しながら歌ってということをやっていたので。だから曲先かもしれないです。

――楽曲的にはロックンロールだと思ったんですよ。カップリングの1曲「羅針盤」はブルースですよね。すごくカッコいい。オトナにもズドンと来る曲。

高橋:うわっ、嬉しい。すごく嬉しいです。順番で言うと、実は「羅針盤」のほうが先にできたんですよ。
高橋優 言葉のひとつずつが聴く側を覚醒させるように飛んでくる、新曲「ルポルタージュ」/インタビュー1
撮影/木村隆宏

――その「羅針盤」なんですが、詞の内容として前作「虹」の続きにも感じたんですよ。

高橋:はい。今回のシングルは、「羅針盤」も「ルポルタージュ」も、僕の中では「虹」から続いているテーマだったりします。「虹」を書くとき、『熱闘甲子園』の曲ということもあり、高校野球を観させてもらったじゃないですか。ガムシャラに向かっていく人達はカッコいいなと思ったんですよ。でもその高校生達が成人して、それこそオトナの階段を上っていったとき、ガムシャラにやっちゃダメなのってことも起こったり、自分のやってきたことは間違いだったのかって全否定されたり、心を引き裂かれるような日が来るかもしれない。来ないかもしれないけど。そうなったときの迷いだったり、それでも抗って自分の夢に向かって、このご時世の変な風潮に乗っからずにかき分けて進んでいく感じ。それが「ルポルタージュ」のテーマになっているんです。それを別の視点からソフトに歌っているのが「羅針盤」のような気がしています。

――本当の意味で背中を押してくれる曲かもしれないですね。

高橋:どちらかと言えば「ルポルタージュ」のほうが、その感じは強いかもしれないです。歌詞を書くときも、あまりオブラートで包むような表現をしなかったんですね。曲を聴いたときに“なにっ!?”という感じで、気持ちが反応してくれたら嬉しいなと思ってます。<この言葉はフィクションです>という言葉から始めているのは、ドラマのエンディングに流れるということで、ちっちゃな遊び心で。クスッとしつつ、なんだろう、この曲っていうふうになったら嬉しいなと思います。

――インタビュー2へ



≪リリース情報≫
New Single
『ルポルタージュ』
2017.11.22リリース



≪ツアー情報≫
【高橋優全国LIVE TOUR 2017-2018「ROAD MOVIE」】
2017年12月7日(木)埼玉・三郷市文化会館 大ホール ※FC限定販売公演
2017年12月14日(木)千葉・森のホール21 大ホール
2017年12月19日(火)茨城・ひたちなか市文化会館 大ホール
2017年12月24日(日)新潟・新潟テルサ
2018年1月7日(日)宮城・東京エレクトロンホール宮城
2018年1月8日(月・祝)山形・やまぎんホール
2018年1月10日(水)秋田・秋田県民会館
2018年1月12日(金)岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール
2018年1月13日(土)青森・リンクモア平安閣市民ホール
2018年1月20日(土)福井・福井市文化会館
2018年1月21日(日)富山・富山県民会館
2018年1月25日(木)愛媛・松山市総合コミュニティセンター キャメリアホール
2018年1月27日(土)和歌山・和歌山市民会館 大ホール
2018年1月28日(日)奈良・なら100年会館 大ホール
2018年2月1日(木)岐阜・長良川国際会議場 メインホール
2018年2月3日(土)京都・ロームシアター京都 メインホール
2018年2月4日(日)兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
2018年2月6日(火)熊本・熊本市民会館
2018年2月9日(金)高知・高知県立県民文化ホール オレンジホール
2018年2月10日(土)徳島・鳴門市文化会館
2018年2月12日(月・祝)山口・山口市民会館 大ホール
2018年2月15日(木)大阪・フェスティバルホール
2018年2月17日(土)岡山・倉敷市民会館
2018年2月18日(日)島根・島根県民会館
2018年2月24日(土)佐賀・鳥栖市民文化会館 大ホール
2018年2月25日(日)長崎・長崎ブリックホール 大ホール
2018年3月3日(土)北海道・ニトリ文化ホール
2018年3月4日(日)北海道・帯広市民文化ホール 大ホール
2018年3月9日(金)愛知・名古屋センチュリーホール
2018年3月10日(土)三重・三重県文化会館 大ホール
2018年3月16日(金)山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール 大ホール
2018年3月17日(土)静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
2018年3月21日(水・祝)宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール
2018年3月24日(土)福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
2018年3月26日(月)広島・上野学園ホール
2018年3月29日(木)神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2018年3月30日(金)神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール

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