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GLAY 大胆な演出と新曲メインのライブでファンとの信頼関係を証明

メンバー全員が作詞作曲に参加した意欲作、アルバム『SUMMERDELICS』を携えたGLAYのアリーナツアー『GLAY ARENA TOUR 2017 “SUMMERDELICS”』。全25公演のチケットがすべて完売となった本ツアーから、12月10日、さいたまスーパーアリーナで行われたライブの模様をレポートする。


サイコサスペンス調の映像が巨大スクリーンに投影され、不気味なテンションがアリーナに張り詰める中、大きく張り出したステージ両翼にHISASHI(G)、JIRO(Ba)、センターのもっとも高い場所にTAKURO(G)のシルエットが浮かぶ。そして『聖者のいない町』のイントロが奏でられると、花道の先端部分の奈落からTERU(Vo)が登場。オープニングから14,000人のファンが沸きに沸く。さらに、アッパーでハードな『デストピア』に続き、『超音速デスティニー』では、映像の中にいた女性が現実のステージに逃げ込んできたような演出もあり、ステージを見つめるフロアの緊張感もさらに高まる。だがそこから一転、会場がぱっと明るくなると、前向きなメジャーチューン『ロングラン』を披露。アリーナ全体が歓喜に満ちていった。

■ダークで深遠なものからサマーチューンまで新作の幅広さをライブでも実感
最初のMCではTAKUROが埼玉県の中浦和で6.5畳のアパートに住んでいた頃のエピソードを告白。そこでJIROと練習していた頃、謎の虫に足を噛まれて腫れたことなどをおもしろ可笑しく話すと、会場はリラックスした雰囲気に。するとそこから新曲ながら今やキラーチューンとなった感のある『SUMMERDELICS』を投下。そのファンキーなビートにファンも思い思いに体を揺らしていた。

前半だけで、すでにアルバム『SUMMERDELICS』から半分のナンバーを披露。ダークで深遠なものから、ビビッドなサマーチューンものまで、このアルバムの音楽的なレンジの広さが多彩な映像表現と高い親和性を見せる。2017年のGLAYが新しいライブ表現を存分に楽しみ、ファンもそれを共有して大きなグルーヴを作り上げているのが伝わってくる。

■ファンに近い距離で『pure soul』などヒット曲の披露も
メンバー全員が花道の最前に集合し、よりファンと近い距離で名曲『都忘れ』を奏でると、ため息のような感嘆の声が随所で上がる。続けて、『SPECIAL THANKS』、大ヒット曲の『pure soul』と、穏やかなアレンジで届ける。そして、メインステージに戻った4人はこのツアーで育ててきたといっても過言ではない、“ともに生きていく”というメッセージを持つ『あなたといきていく』を、スクリーンに歌詞を投影しながら演奏。続いて、別の道を歩んでもその存在を胸に刻むという『Way of Difference』を披露する。一見、対極のようでいて、聴く人それぞれの人生に寄り添うようなこの2曲は、GLAYというバンドの懐の広さを表現している。ファンにとっては心の奥深いところまで染み渡るようなメッセージだったのではないだろうか。

ガラッとムードを変えた『Scoop』では、今回のツアーグッズにも登場している目玉のキャラクターが飛び回る映像を背景に、まさにスクープのタネとして追いかけられるスターの災難をラフなガレージテイストのロックで表現。また、函館育ちのGLAYらしく、おそらく青函トンネルの工事を表現した線画のアニメーション映像を背負って演奏された『Supernova Express 2017』など、随所に遊び心があふれていて、23年というバンドのキャリアを真面目なベクトル、笑えるベクトル、故郷を思う大人としてのベクトルなど、今の彼らだからこそできる様々な演出で見せてくれた。

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2017年12月26日 17時10分

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