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「中国人」と呼ばれたら嬉しくない、「香港人」の考え方

2017年10月17日 17時00分 (2017年10月18日 16時41分 更新)

「私はアイデンティティクライシスに常に直面しているのです。かくも香港人の身分の問題は複雑で、混乱しています」。ウォン・カーウァイが映画化権を取得し、世界12ヶ国から翻訳オファーを受けた華文ミステリー 『13・67』 の著者・陳浩基はこう語る。返還や雨傘運動など香港現代史の闇に迫った本作は、本格の構えながら社会派ミステリーとしても評判を呼んでいる。島田荘司推理小説賞受賞後第1作で世界のメジャーに躍りでた陳氏に、作品の読みどころとなる「香港と香港人」の実相を聞いた。


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■やってられない。やめてやる。警察官の不満が増加中

 日本の2ちゃんねるに似たネットのフォーラムは香港にもあります。警官たちのフォーラムを見ていると、主に彼らの組織に対する不満なのですが「やってられない」「もうやめてやる」みたいな書き込みが増えているのに気付きました。私たち香港市民のヒーローであった警察が、変質しつつあるのではないか。そう思ったのです。それが小説『13・67』の構想を練り始めた一つのきっかけでした。


『13・67』は最初、3つの物語を3万字ずつ書くつもりでした。9万字あれば本になります。2013年から遡る形にして、1980年代が1つあって、最後は香港暴動があった1967年です。そこに1997年の香港返還の話を1つ加え、さらに2本増えて、計6本の中編小説による分厚い作品となったのです。



 私は作品を書く前にじっくりと時間をかけてリサーチして「設計図」を作ってから書き始めます。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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