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大杉漣さん追悼映画には「不貞の季節」を…

2018年3月3日 10時01分 (2018年3月5日 18時47分 更新)




■ 作品目『不貞の季節』


Y・F・C=スローラーナー/2000年
監督/廣木隆一
出演/大杉漣、星瑶子、村上淳、山崎絵里、しみず霧子ほか


名バイプレイヤー、大杉漣さん(敬称略せず)66歳の急逝は、私を含めて同世代に少なからず衝撃を与えた。直前まで元気に撮影現場で仕事をしていたのに…。あらためて、一寸先のことは分からない、と暗澹たる気持ちに襲われた。


スポーツ新聞、雑誌では訃報記事が大きく掲載され、テレビでは追悼放映もされた。偲ぶ映画ではどうしても、常連だった北野武監督作品がクローズアップされてしまうが、あえて裏の道を行き、この隠れた傑作をチョイスして悼みたい。


原作はSM小説の大家だった団鬼六。多分に自伝的要素も含まれるのか? SM作家として知られる黒崎(大杉漣)は、取材と称してモデルらを連れ込み、編集者の川田(村上淳)と緊縛プレイを繰り返していた。その光景を目撃してしまった妻・静子(星瑶子)は憤慨し、外出が多くなり、妙になまめかしくなる…。


かつて純文学を目指していたが、今ではエロが売り物の作家で痴戯に走る中年男のコンプレックスを大杉さんが見事に演じている。妻にののしられ、夜の営みも拒絶され、彼女の不貞(古い言葉だが、要するに浮気)を疑い始めるあたりの情けなさは特筆もの。緊縛裸体を凝視するエロい目線も昔取ったきねづかか。というのも、大杉さんはかつてピンク映画で大いに活躍した個性派俳優で、暴行殺人鬼や変態もこなしていたからだ。

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