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村田沙耶香、“残酷な現実”との対峙 芥川賞後「コンビニバイト」卒業もブレぬ思い

2018年10月12日 06時00分

村田沙耶香氏 (C)ORICON NewS inc.

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 「タイトルで想像するよりは、グロテスクなシーンや重いシーンもあって、もしかしたら読んでいて苦しい小説かもしれないですけど、私自身はこの小説を書いて、人間、“地球星人”を怖さもあれどかわいらしくてユーモラスだなという気持ちになれたので、自由に読んでほしいです」。こう語るのは、一昨年に『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した作家の村田沙耶香氏。受賞後初となる小説『地球星人』(新潮社)をこのほど出版した村田氏に、同書に込めた思い、芥川賞後の自分自身などを聞いた。

■“少女”と“性の搾取”表現への葛藤 キャッチーなタイトルに込めた視点とは

 物語は、主人公の奈月が幼少期の頃から始まる。毎年、お盆の頃になると父のふるさとである長野県・秋級(あきしな)を訪れるが、奈月は“秘密の恋人関係”を結んでいるいとこ・由宇との年に1回だけの再会を楽しみにしている。前半部では、2人の関係を中心に、それぞれの家庭事情、奈月が受けた心の傷に焦点が当てられている。“少女の性”が大きなテーマのひとつになっている。「少女が性的にひどい被害を受けてしまうシーンがあって、それは書いていて苦しかったですし、悩んだ部分もありました。少女が性的に大人に搾取されるっていうのは、今までもふわっとした形で書いてきたと思うんですけど、今書きたいと思って書きました。自分自身がやっぱり苦しかったんだと思います」。書いた後にも悩み続けているという。

 「幼少期や思春期、性愛的につらかったという気持ちはすごく覚えていて、いつか絶対に何らかの形で書きたい、ただ現実はもっと残酷だから、生ぬるい書き方じゃない書き方をしたいと思っていました。

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