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燃料電池用への水素供給に期待 - 北大が常温でも働く水素分離膜を開発

2017年10月6日 14時49分 (2017年10月6日 18時00分 更新)
北海道大学(北大)は、古くから知られるセラミックスである窒化チタン(TiN)のナノ微粒子膜が、室温で優れた水素透過性を持つことを発見したと発表した。

同成果は、北海道大学大学院工学研究院の青木芳尚 准教授らの研究グループによるもの。詳細は英国の学術誌「Nature Energy」に掲載された。

水素は医薬品やさまざまな化学製品の原料として利用されるだけでなく、近年では燃料電池のクリーンエネルギー源として注目されている。通常、水素は水の電気分解や天然ガスの改質などによって生成されるが、その過程で生じるプロセスガスには水素の他にもさまざまな成分が含まれてしまっており、プロセスガスから水素のみを選択的に分離することが必要となる。

水素を分離する最も簡単かつ効率よい方法は、水素のみを選択透過する固体膜を用いる方法だ。ニッケル、チタン、ニオブやバナジウムなどの合金は、水素を大量に吸収する性質をもっているため、これらの膜の片面に水素を含んだ高圧プロセスガスを充たし、反対側の面の圧力を下げると水素を分離することができる。

一方で、水素がこれらの合金を透過すると金属原子間の結合を切断してしまうため、いわゆる「水素脆化」により合金が腐食し、選択透過膜として長時間の使用はできない。金属材料の中で唯一、パラジウム合金は深刻な水素脆化を起こさないことが知られているが、パラジウムは希少金属であるため、大規模な応用や実用化は困難であった。

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